ソーシャルレンディングの基本

【FPが解説】ソーシャルレンディングのビジネスモデルとは?

ソーシャルレンディングはまだあまり知られていない投資方法です。

「ソーシャルレンディングってどんなビジネスモデルなの?」

と気になっている人もいると思います。そこで、この記事ではソーシャルレンディングのビジネスモデルについて詳しく解説しています。

ソーシャルレンディングのビジネスモデルがすぐわかる記事になっているので、ぜひご一読ください。

新人 みのり
新人 みのり
ソーシャルレンディングって、どんなビジネスモデルになっているんですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
ソーシャルレンディングのビジネスモデルは投資家からお金を集めて企業に融資して、返ってきたお金を投資家に返す、というものだよ。

企業に融資する時の金利を投資家に払う利回りより高くすることで、利益を得ていることが多いよ。

たとえば、企業に15%の金利で融資して、投資家への利回りを10%にすれば、差の5%がソーシャルレンディング事業者の利益になるんだ。

新人 みのり
新人 みのり
なるほど!

SL投資法典はソーシャルレンディング投資家&ファイナンシャル・プランナーのわさが運営するソーシャルレンディング総合サイトです。

初心者にソーシャルレンディング投資で後悔してほしくない」という思いから、わかりやすく正確な情報発信を心がけています。

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ソーシャルレンディングのビジネスモデル


ソーシャルレンディングはお金を運用したい個人と資金を必要とする企業や個人をネットを介して結びつけるサービスです。具体的には、ソーシャルレンディング事業者はネットを介して個人から小口のお金を集め、集めた資金を元手に貸し出しを行います。

日本では昔は資金を必要とする個人に貸し出すサービスもありましたが、貸し倒れ率が高くてなかなか利益を上げられず頓挫しました。そのため、日本においてソーシャルレンディングはほぼ企業向けのサービスになっています。

それではもっと詳しく見ていきましょう。

 

ソーシャルレンディングは資金を借りたいと思っている企業がソーシャルレンディング事業者のもとへ相談に訪れるところから始まります。ソーシャルレンディング事業者と企業は話し合いを行い、貸付金利、貸し付ける期間、担保の設定などについて協議します。

その結果に応じてソーシャルレンディング事業者がファンドを作成してホームページ上に公開し、投資家からの投資を募集します。

投資家はホームページを経由して投資する意思表示をし、ソーシャルレンディング事業者の口座に入金し、「匿名組合契約」をオンラインで締結します。

匿名組合契約とは、ソーシャルレンディングの場合は、投資家がソーシャルレンディングの案件に投資し、これによる利益の分配を受けることを約束する契約のことです。

 

さて、資金が十分に集まった場合、ソーシャルレンディング事業者は借り手企業に融資を行います。借り手企業は約束された方法で期限内にソーシャルレンディング事業者へ利息や元本の返済を行います。

ソーシャルレンディング事業者は返済されたお金をもとに投資家へ元本を償還したり、利益を分配したりします。

このように、融資することによって得た利息を投資家とソーシャルレンディング事業者がわけあうことで投資家は資産を増やすことができ、ソーシャルレンディング事業者は利益を得ることができます。

ソーシャルレンディング事業者運営に必要な免許


ソーシャルレンディング事業者を運営するためには第二種金融商品取引業者と貸金業者の免許を受ける必要があります。それぞれ見ていきましょう。

第二種金融商品取引業者

そもそも第二種金融商品取引業者は金融商品取引業者の1種です。金融商品取引業者は事業としてお金を運用する会社を運営するために必要な免許です。無免許で事業を行ってしまうと3年以下の懲役と300万円以下の罰金の片方もしくは両方が科せられてしまいます。

金融商品取引業者は法律にのっとり監督官庁のモニタリングを受けながら安全に事業を行っていかなければなりません。そんな金融商品取引業者には以下のような4種類があります。

第一種金融取引業証券会社、FX業者など
第二種金融取引業ファンドの販売会社など
投資運用業投資顧問会社(一任業務を行う場合)、投資信託委託会社など
投資助言・代理業投資顧問会社

このうち、ソーシャルレンディング事業者を運営するために必要な免許は第二種金融商品取引業者です。

ちなみに、クラウドバンクなど、第二種金融商品取引業者だけではなく、第一種金融商品取引業者も取得しているソーシャルレンディング事業者もいます。

そして、金融商品取引業者の登録番号は必ず会社概要やページ下部に記載されています。

貸金業者

貸金業者の免許は事業としてお金を貸す時に必要になってきます。無登録で貸金業を運営してしまうと10年以下の懲役か3000万円以下の罰金が科せられてしまいます。貸金業者の登録は3年に1度更新する必要があります。

ソーシャルレンディングでは企業にお金を貸しているため、貸金業者の免許を受ける必要があるのです。

編集長 わさ
編集長 わさ
ソーシャルレンディング事業者は第二種金融商品取引業者と貸金業者の免許を持つ1つの会社が運営している場合もあれば、第二種金融商品取引業者を持つ会社と貸金業者を持つ会社にわけて2社で運営している場合もあるよ。

ソーシャルレンディングのビジネスモデルの利点


ソーシャルレンディングのビジネスモデルは投資家目線で見た時にも、借り手目線で見た時にも利点があります。それぞれ見ていきましょう。

投資家目線から見た利点

投資家目線から見た一番の利点は、平均7%程度の利回りがあることでしょう。元本保証がされていないとはいえ、銀行の定期預金などと比べれば利回りは圧倒的です。

このように高い利回りを持っているのに無担保無保証というわけではなく、担保や保証のついた案件も多く存在しています。

ソーシャルレンディングでは1万円程度の少額から投資できるようになっている案件も多いため、あまりお金がなくても、手軽に投資を行うことができます。パソコンやスマホから簡単に口座の開設や投資の手続きができるのも魅力です。

ソーシャルレンディングはお金を貸すだけで簡単に投資を行うことができます。株などのように値動きがある投資商品ではないため、初心者でも安定的に利益を得ることができます。

借り手目線から見た利点

ソーシャルレンディングは借り手目線から見ても利点のある投資商品です。借り手企業はもちろんできるだけ低い金利で借りようとしますが、銀行はかなり審査が厳しいため、中小企業では審査に受からないことが多いです。

また、少額や短期間の融資は嫌われる傾向にあります。

一方、ソーシャルレンディングは銀行などと比べると金利が高いものの、借り手企業に返済能力があるかどうかは厳しく審査するものの、その他の部分については柔軟な審査を行っています。

そのため、ソーシャルレンディング事業者は中小企業などにも積極的に貸し出しを行ってくれます。

 

また、銀行などからの融資の場合、月ごとに元本も含めて多くの金額を返済しなければならない場合が多いです。一方、ソーシャルレンディングでは契約満了時の一括返済が認められることも多くあります。

そのため、銀行から融資を受けるよりも資金繰りは楽になります。

ソーシャルレンディングのビジネスモデルの欠点


ソーシャルレンディングのビジネスモデルには欠点もあります。ソーシャルレンディングの最大の弱点は、貸し倒れのリスクがあることです。

ソーシャルレンディングは元本保証の投資商品ではないため、貸し倒れが起こってしまうと投資家は元本の一部もしくは全部まで失ってしまいます。ソーシャルレンディング事業者が貸し倒れのリスクを負担してくれることはありません。

また、ビジネスモデル上、ファンドに投資したお金の途中解約ができないのもデメリットと言えるでしょう。

ソーシャルレンディング事業者の収益源


ソーシャルレンディング事業者には主に以下のような4つの収益源があります。

  • 融資実行手数料・契約締結手数料
  • 利ざや
  • フランチャイズのロイヤルティ
  • その他の手数料

それぞれ見ていきましょう。

融資実行手数料・契約締結手数料

多くのソーシャルレンディング事業者は借り手企業に融資する時に融資実行手数料(契約締結手数料)を取っています。このことは投資家とソーシャルレンディング事業者間の契約書類の中にも明記されています。

融資実行手数料は事業者によって異なりますが、借入金額の1~3%程度が相場です。

利ざや

利ざやとは、借りたお金の金利よりも貸したお金の金利が高いことによって得られる利益のことです。

ソーシャルレンディング事業者は投資家からお金を「借りて」企業にお金を「貸して」いるため、投資家への利回りよりも融資する時の利息を高くすることで利益を得ています。

たとえば、投資家への利回りが10%で、企業へ融資する時の利息が15%だったら、差の5%がソーシャルレンディング事業者の利益ということになります。

どのくらいの利ざやがあるのかは事業者によっても、案件によっても異なりますが、1.5%~5%程度のことが多いでしょう。

 

このような利益が得られるため、ソーシャルレンディング事業者は投資家から口座開設手数料や運営管理手数料などを取っていないことが多いのです。

フランチャイズのロイヤルティ

フランチャイズのロイヤルティは現在、ソーシャルレンディング大手のmaneoだけが得ている利益です。

maneoは第二種金融商品取引業者の免許を持っているmaneoマーケット株式会社と貸金業者の免許を持っているmaneo株式会社の2社に分社化して運営しているのですが、maneoマーケット株式会社が持つ第二種金融商品取引業者の資格を利用して、maneo株式会社以外の会社の案件の投資の募集を行っているのです。

先ほど、ソーシャルレンディング事業者の運営には第二種金融商品取引業者と貸金業者の免許が必要だと解説しました。しかし、2つとも同じ会社が持っている必要はありません。

そのため、maneoマーケットに案件の投資の募集を行ってもらえば、自社は貸金業者の免許を持っているだけでソーシャルレンディング事業者の運営をすることができます。

貸金業者と比べて第二種金融商品取引業者は取得するのが大変な免許なので、これを取得しなくていいというのはかなり魅力的なのです。

 

maneoは他社の案件の投資の募集を行うかわりにお金をもらって利益を得ているのです。名目は金額は不明です。これはフランチャイズのようなものだと、maneoは説明しています。また、maneoはソーシャルレンディング運営に関するノウハウの提供も行っています。

このようなmaneoマーケットのサービスを受けているソーシャルレンディング事業者はmaneoファミリーと呼ばれ、現在maneo以外に以下の9サービスがあります。

その他の手数料

ソーシャルレンディングでは投資する時に各ソーシャルレンディング事業者のデポジット口座に入金する必要がありますが、このデポジット口座から出金する時には数百円の手数料を取られることが多いです。

このような投資家から得られる手数料は大きな利益にはなりませんが、ソーシャルレンディングの収益源のひとつと言えるでしょう。

ソーシャルレンディング事業者の競合


ソーシャルレンディング事業者と競合する可能性があるビジネスモデルを持っているのは銀行とノンバンクのビジネスローンです。それぞれ見ていきましょう。

銀行

ソーシャルレンディング事業者と銀行は一見競合に見えるものの、みなさんが想像するほど競合しません。ソーシャルレンディングと銀行のビジネスモデルには異なる部分がたくさんあります。

ソーシャルレンディングのビジネスモデルは投資家からお金を集めて、それをお金を借りたい企業に投資するというものです。ソーシャルレンディングに元本保証はないため貸し倒れが起こった時のリスクは投資家が負うことになります。

一方、銀行はお金を預けている人から借金をして、その資金でお金を借りたい企業や個人に融資を行っています。銀行の預金は元本保証なので、貸し倒れが起こった時は銀行が自腹を切って預金者に資金を返済する必要があります。

 

このことから、銀行の審査は大変厳しくなっており、金利が低くても返済能力が高い少数の企業に多額を融資することで利益を確保しています。

一方、ソーシャルレンディングは借り手企業の返済能力は厳しく審査するものの、それ以外の部分については柔軟な審査を行っています。少額や短期間でも融資を受け付けてくれやすいのがソーシャルレンディングの魅力です。

そのため、銀行では融資を受けられなかった企業がソーシャルレンディング事業者からお金を借りに来ることになります。銀行とソーシャルレンディングでは積極的に融資する対象が異なるのです。

ノンバンクのビジネスローン

ノンバンクとは、ざっくり言うと銀行以外の金融機関のことです。消費者金融などがこれに当たります。

そして、ノンバンクはソーシャルレンディングの最大の競合と言えるでしょう。ノンバンクも企業向けにビジネスローンを展開しています。

ノンバンクのビジネスローンは審査が緩めで短期間や少額の借り入れにも対応しており、その代わり金利が高めです。これはソーシャルレンディングの特徴ととても似通っています。

 

ソーシャルレンディングとノンバンクではお金の元手となるお金の集め方に違いがあります。ソーシャルレンディングは投資家から直接お金を集めますが、ノンバンクの資金源は自己資金です。

そのため、ソーシャルレンディングでは貸し倒れのリスクは投資家が負うことになりますが、ノンバンクの場合はノンバンク自身がリスクを負うことになります。

ただ、これらの点は借り手から見れば重要ではありません。借り手から見ればノンバンクとソーシャルレンディングが同時に借りる対象の選択肢に上がることが多いでしょう。

まとめ

ソーシャルレンディングのビジネスモデルは投資家からお金を集めて企業に融資して、返ってきたお金を投資家に返す、というものです。

ソーシャルレンディング事業者を運営するためには第二種金融商品取引業者、貸金業者という2つの免許を受ける必要があります。

ソーシャルレンディングは投資家にとっては利回りの高い投資商品だという利点があり、借り手から見ても審査が柔軟でお金を借りやすいという利点があります。

ただ、貸し倒れにより元本の一部もしくは全部が失われてしまう可能性があるというのは欠点と言えるでしょう。

 

そして、ソーシャルレンディング事業者の主な収益源は借り手企業へ融資する時に取る数%の融資実行手数料(契約締結手数料)と企業へ融資する金利と投資家への利回りの金利差です。

ソーシャルレンディング事業者の最大の競合はノンバンクのビジネスローンであり、銀行も競合として考えられるでしょう。

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