ソーシャルレンディングの基本

【FP解説】ソーシャルレンディングの不労所得での生活には何円必要?

不労所得による収入だけで生活することを夢見る人は多いのではないでしょうか。そして、ソーシャルレンディングは不労所得を得るにもおすすめの投資商品です。

そこで、この記事ではファイナンシャルプランナー&ソーシャルレンディング投資家の私が、ソーシャルレンディングや不労所得について基本から解説しています。ソーシャルレンディングによる不労所得だけで生活するにはどのくらいのお金が必要なのか、超現実的な額も計算しているのでぜひ参考にしてみてください。

新人 みのり
新人 みのり
編集長! わたし、不労所得という魅力的な言葉を聞いたんですが、ソーシャルレンディングで不労所得を得ることはできますか?
編集長 わさ
編集長 わさ
もちろん! ソーシャルレンディングは投資する案件を選んで投資したら、後は運用期間が終わるまでほったらかしておいて大丈夫だから十分に不労所得と言えるよ。
新人 みのり
新人 みのり
おおー!

ところで、わたし将来ソーシャルレンディングの利益だけで生活したいんですけど、どのくらいのお金があれば大丈夫ですか?

編集長 わさ
編集長 わさ
それは日頃どのくらい生活費がかかっているかによって、大きく異なるよ。

だからこれはあくまで目安なんだけど、総務省が発表している家計調査調査の2018年の結果によると生活費は世帯あたり平均で約25万円くらいかかってるらしいね。

この値をもとに、超現実的に計算すると、ソーシャルレンディングによる不労所得だけで生活するには6682万円くらい必要だろうね。

新人 みのり
新人 みのり
果てしないですね……。わたし、とりあえず真面目に働きます。

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初心者にソーシャルレンディング投資で後悔してほしくない」という思いから、わかりやすく正確な情報発信を心がけています。

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ソーシャルレンディングとは?


ソーシャルレンディングはIT技術の発展により生まれた、新しい「お金の貸し方」です。

これまで、お金を貸すことができたのは銀行をはじめとする金融機関だけで、個人はお金を借りることはできても、お金を貸すことはなかなかできませんでした。個人では安定してお金を貸していくのに十分なお金を用意することが難しいからです。

この問題をITの力で解決したのがソーシャルレンディングです。ソーシャルレンディングではソーシャルレンディング事業者がネットを通じて投資家からお金を集め、そのお金を使って人や企業にお金を貸します。

そして、人や企業からお金が返ってきたら、もともと貸していたお金と利息が投資家に支払われるのです。

不労所得とは?


不労所得とは、その収入を得るために労働をする必要がないもののことです。会社などで働かなくても得られる収入のことを指していることが多いでしょう。具体的には、投資による利益、不動産の家賃収入、年金などが不労所得と言えます。

ちなみに、不労所得と言えども、基本的に何らかの手間はかかることが多いでしょう。たとえば、株の投資で利益を得たらそれは不労所得と言えますが、株の投資で利益を得るためには銘柄について調べたり、実際に株を売買したりする必要があります。

そういう意味で完全な不労所得を手に入れるのは難しいですが、できるだけ手間がかからないほうが、不労所得として優秀だと言えるでしょう。

ソーシャルレンディングは不労所得?


ソーシャルレンディングは投資の1種です。そのため、ソーシャルレンディングで利益を得れば、それは当然不労所得ということになります。

そして、ソーシャルレンディングでは投資する案件を選んで入金し、投資を行えば運用期間が終了してお金が戻ってくるまで特に何もする必要がありません。

あまり手間がかからず、初心者でも安定的に利益を得ることができるため、ソーシャルレンディングは不労所得として優秀だと言えるでしょう。

ソーシャルレンディングで不労所得を得るコツ

ソーシャルレンディングでは初心者でも手軽に収益を得ることができますが、貸し倒れというリスクもあります。

ソーシャルレンディングでは企業へ融資を行うため、借り手企業が資金繰りに失敗してお金が返せなくなってしまうこともあるのですが、これを貸し倒れと呼びます。貸し倒れが起こってしまうと投資したお金の一部もしくは全部が戻って来なくなってしまうのです。

貸し倒れが起こると資金が大きく減少してしまうため、ソーシャルレンディングでは貸し倒れのリスクを極力抑えるのがとても大切です。

 

そして、ソーシャルレンディングで貸し倒れのリスクを抑えて安定的に利益を得ていくためには、以下の6つの対策が有効です。

  1. 信頼できる事業者を選ぶ
  2. 分散投資を行う
  3. 担保がある案件を選ぶ
  4. 保証がある案件を選ぶ
  5. 利回りが高すぎない案件を選ぶ
  6. 運用期間が短めの案件を選ぶ

この6つの対策については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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ソーシャルレンディングの利益だけで生活するには何円必要か


さて、ここからはソーシャルレンディングの利益だけで生活していくためには、いったいどのくらいのお金が必要か見ていきましょう。

ネット上にはソーシャルレンディングの利益だけで生活していくにはどのくらいのお金が必要なのか書かれている記事がいくつかあります。

 

しかし、このようなネットの記事ではソーシャルレンディングのすばらしさを主張するために現実感のないシミュレーションをしていることが多くあります。

たとえば、年10%の利益を得られることを前提として必要な資金を算出している記事がありますが、これはかなり現実感のないシミュレーションと言えます。

なぜなら、実際にソーシャルレンディング投資を行ってみると平均的な利回りすら10%を超えることは大変だということがわかりますし、たとえ投資した案件の平均利回りが10%だったとしても、年10%の利益を得ることはできないからです。

実際には再投資により利益を得られない期間があったり、税金を取られたりして、実際に得られる利益は10%より少なくなってしまうのです。

 

そこで、この記事ではソーシャルレンディングの利益だけで生活するためにはどれだけの資金が必要なのか、「超現実的に」算出していきたいと思います。

計算に必要な要素

ソーシャルレンディングの利益だけで生活するためにはどれだけの資金が必要なのか計算するため、今回は以下の5つの要素を考慮に入れました。

  • 生活費
  • ソーシャルレンディングの平均利回り
  • 再投資で空く時間
  • 貸し倒れ率
  • 税金

それぞれ見ていきましょう。

要素①:生活費

みなさんも聞いたことがあるかもしれませんが、「生活費を投資に回すな」というのは投資の鉄則です。もし生活資金まで投資に回してしまうと投資がうまくいかず、すべての資金を失ってしまった時に生活できなくなってしまいます。

ですので、投資の利益だけで生活したいと思った時でも、生活費は投資に回さず、貯金しておくようにしましょう。さて、ここで生活費はどのくらい必要なのか気になった人もいるでしょう。

あくまで目安にはなりますが、1年間収入が0でも生活できるような金額を生活費として残しておくべきと言われています。具体的な金額を知りたいという人もいるかもしれませんが、生活費は家族の人数、生活水準などによってかなり変わるので、一概には言えません。

普段、どのくらいの生活費がかかっているのかわからないという人は、投資を始める前に自分の生活費がどの程度なのか把握するところから始めましょう。

 

生活費を把握する方法として一番一般的なのは、家計簿をつけることです。現在ではスマホのアプリでも家計簿がつけれるようになっています。

月々の生活費はもちろん変わる場合もあります。たとえば、春先など物入りの季節には普段よりも支出が多くなりますよね。ですので、少なくとも数ヶ月は生活費を算出し、1年間でだいたいどのくらいの生活費が必要なのか把握するようにしましょう。

ただ、いくら手軽にできるとはいえ、スマホのアプリで家計簿をつけることすら面倒だと感じる人もいるでしょう。その場合には、生活費だけを貯めておく銀行口座を作ることで、月々のだいたいの支出を算出することができます。

月の始めと月の最後の残高の差が、その月に使った生活費になるからです。

 

もしくは、生活費の支払いをすべてクレジットカードで行うようにすれば、カードの請求額から1ヶ月の生活費を知ることができます。

生活費が異なると、ソーシャルレンディングの利益だけで生活するのに必要な金額にかなり差が出るので、生活費はできるだけ正確に算出するようにしましょう。

要素②:ソーシャルレンディングの平均利回り

ソーシャルレンディングで自分が投資する案件の利回りを把握しないことにはソーシャルレンディングの利益だけで生活するのに必要な金額を算出することはできません。

ソーシャルレンディングの案件には利回りが2%程度のものから、10%程度のものまであるので、平均利回りは人によって大きく変わってくることでしょう。

 

さて、そんなソーシャルレンディングの平均利回りは10%を超えるような高利回りの案件に投資するだけで簡単に上げることができますが、高ければいいというものではありません。

10%を超えるような高利回りが得られる案件では投資詐欺、貸し倒れなどのリスクも高くなります。投資の世界では得られる利益が大きければ、それだけリスクも大きくなると理解しておきましょう。利益が大きくリスクは低いという都合のよい投資方法はないのです。

現実的に、安定的に利益を得ていきたいなら、許容できる利回りはせいぜい10%未満です。

要素③:再投資で空く期間

実は、ソーシャルレンディングには投資中で手元にお金がないのに、投資により利益が得られない期間が存在します。

ソーシャルレンディングではまずソーシャルレンディング事業者が投資家からお金を集め、それを企業に融資し、企業からお金が帰ってきたら投資家に分配するのですが、ここにタイムラグが存在するのです。

具体的には、投資家からお金を集めていてまだ企業に融資していない時と、企業からお金が帰ってきたがまだ投資家に分配していない時は投資による利益が得られません。

 

ちなみに、事業者によって異なりますが、この2つのタイムラグはそれぞれ2週間程度と言われています。これにより、ソーシャルレンディング投資の運用期間が終わって他の案件に投資しようとすると、約1ヶ月間、投資の利益が得られない期間が生まれてしまいます。

ですので、たとえ投資している案件の平均利回りが10%だったとしても、1年後には資産が10%増えているわけではないのです。たとえば、運用期間が11ヶ月で利回りが10%の案件に投資した場合、1年間で得られる利益は投資した金額の10%ではなく、約9.2%です。

 

さて、このような話を聞くと、できるだけ運用期間が長い案件に投資したほうがいいのではないかと考える人が多いのではないかと思います。確かに、運用期間を長くすれば再投資する回数が減って利益が生まれない期間が少なくなりますよね。

ただ、話はそう単純ではありません。詳しくは以下の記事を参照してほしいのですが、運用期間は長いほど利益は大きくなりますが、リスクも高くなります。

運用期間が短いと利益は小さくなるものの、リスクも低くなります。どのくらいの運用期間の案件に投資するかは、自分がどのくらいのリスクを許容できるかによって判断するべきでしょう。

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要素④:貸し倒れ率

これまでにも解説してきたとおり、ソーシャルレンディングの最大のリスクは貸し倒れです。ソーシャルレンディングで得られる利益が数%程度なのに対して、貸し倒れが起こると投資したお金の100%もしくは数十%が失われてしまいます。

ですので、ソーシャルレンディングで投資を行う時には、貸し倒れにはくれぐれも注意するべきです。

ただ、貸し倒れは注意していれば必ず避けることができる、というものではありません。このことから、ソーシャルレンディングの利益だけで生活するのに必要な資金を計算するためには、貸し倒れによる利益の減少も考慮に入れるべきです。

要素⑤:税金

ソーシャルレンディングによって得られた利益にも税金はかかるので、ソーシャルレンディングだけで生活するのに必要な資金を計算するにあたって、税金は必ず考慮しなければならない要素でしょう。

そして、ソーシャルレンディングなどの利益が20万円を超えていない場合には特に確定申告をする必要はありませんが、20万円を超える場合には確定申告をする必要があります。

そして、ソーシャルレンディングによる利益だけで生活する場合、20万円ではもちろん足りないので、必ず確定申告を行う必要があります。

ちなみに、ソーシャルレンディングでは所得税として20.42%が源泉徴収されていますが、これはだいたいの金額なので、確定申告で正確な金額を納税します。

ソーシャルレンディングによる利益は総合課税といって、会社からもらった給与などと合算して税額が計算されます。税額は以下の速算表に従って計算されます。

たとえば、所得が700万円だった場合、税金は以下のようになります。

700万円×0.23-63万6千円=97万4千円

ソーシャルレンディングの所得税や税金については以下の記事で詳しく解説しています。

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そして、所得には10種類あるのですが、ソーシャルレンディングはそのうち雑所得という種類です。雑所得では以下の式に従って税額が計算されます。

税額 = 利益 – 必要経費

そのため、経費を計上することで節税をすることができます。ソーシャルレンディングで何が経費にできるのかについては以下の記事で詳しく解説しています。

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また、所得には所得税だけではなく住民税もかかるのですが、住民税は住んでいる場所によって微妙に税率が異なる場合があります。ただ、住民税の税率はだいたい10%程度と覚えておけば問題ないでしょう。

何円必要か計算してみた

さて、ここからはソーシャルレンディングの利益だけで生活するにはどのくらいのお金が必要なのか実際に計算していきましょう。なお、今回算出する金額は、「ほかに収入がなくても年間の収支がマイナスにならない金額」です。

必要な金額は以下の式で計算することができます。

必要な金額 = 生活費1年分[円] + 100 ÷ (平均利回り[%] × (運用期間[ヶ月] ÷ (運用期間[ヶ月] + 1)) – 貸し倒れ率[%]) × (生活費1年分[円] + 税金[円])

この式を使って計算すると、ソーシャルレンディングの利益だけで生活するために必要な金額は6682万円になりました。

ちなみに、今回それぞれの要素で使用した数字は以下の通りです。

要素使用した数字根拠
生活費1年分約296万円総務省の家計調査
平均利回り8%クラウドポート社の調査
再投資で空く期間平均運用期間:6ヶ月
空く期間:1ヶ月
貸し倒れ率1.47%クラウドポート社の調査
税金約48万円

それぞれ見ていきましょう。

生活費

生活費はやはり人によって大きく異なりますが、今回は日本の生活費の平均値を使用して計算を行いました。具体的には、今回は総務省が発表している家計調査(家計収支編)から2018年の月あたり総世帯の平均消費支出の24万6399円を生活費として使用しました。

これを1年分にすると約296万円になります。

ソーシャルレンディングの平均利回り

クラウドポート社の調査によると、ソーシャルレンディングの平均利回りは約8%でした。そこで、今回はソーシャルレンディングの平均利回りとして8%を採用しています。

再投資で空く期間(運用期間)

ソーシャルレンディングは運用期間が長い案件に投資する人と短い案件に投資する人がそれぞれだいたい半分ずついます。そのため、斎藤氏で空く期間を計算するのに必要な平均的な運用期間をどうするかについては悩ましいところです。

ただ、当サイトではどちらかというと運用期間が短い案件をおすすめしています。そこで、今回は平均的な運用期間を6ヶ月として計算しました。

そして、再投資により空く期間は1ヶ月として計算します。

貸し倒れ率

これもクラウドポート社の調査を引用すると、2015~2017年の国内事業者の貸し倒れ率は1.47%でした。ですので、今回は貸し倒れ率として1.47%を採用しました。

ちなみに、今回の計算はすべての貸し倒れで元本が100%失われる想定にしています。そのため、実際の貸し倒れ率による利益の低下はもう少し低くなるものと考えられます。

また、これは業界全体における貸し倒れ率なので、信頼できる事業者のみで投資を行えば貸し倒れ率はもっと低く抑えることができると考えられます。

税金

日本の税制度は複雑なので、今回の計算ではだいたいの税額を計算するため、単純化して計算しています。具体的には、今回は所得税と住民税だけを対象にし、さまざまな所得控除の中で基礎控除だけを反映させています。

正確な税金の額については税理士など税の専門家に問い合わせるようにしましょう。

さて、所得税、住民税だけを対象にし、基礎控除だけ反映させて計算を行うと、かかる税金は約48万円になります。

まとめ

不労所得とは、その収入を得るために労働をする必要がないもののことです。ソーシャルレンディングももちろん不労所得と言えます。

そして、ソーシャルレンディングでは貸し倒れが起こると多くのお金が失われてしまうので、安定的に不労所得を得ていくためには信頼できる事業者を選んだり、分散投資を行ったりしていく必要があります。

さて、ソーシャルレンディングによる不労所得だけで生活するためにはどのくらいのお金が必要なんでしょうか。当サイトでは超現実的な額を計算するために以下の要素を考慮に入れて計算してみました。

  • 生活費
  • ソーシャルレンディングの平均利回り
  • 再投資で空く時間
  • 貸し倒れ率
  • 税金

特に生活費については人によって大きな差があるのですが、1年間にかかる生活費を2018年の総務省の家計調査で明らかになった全世帯の平均値の296万円として計算を行うと、だいたい6682万円が必要であるという結果になりました。

編集長 わさ
編集長 わさ
今回はソーシャルレンディングだけで生活費をまかなうシミュレーションをしてみたけど、実際にソーシャルレンディングの利益だけで生活するのはややリスキーだからやめたほうがいいよ。

ソーシャルレンディング業界全体がうまく行かなくなってしまう可能性もゼロではないからね。

これはソーシャルレンディングに限らない話だけど、少なくともいくつかの投資商品に分散して投資したほうがずっと安全だよ。

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