ソーシャルレンディング豆知識

【FPが解説】ソーシャルレンディングに関する5つの法律規制とは?

ソーシャルレンディングには5つの法律が関係しています。

こう言われても多くの人は以下のように感じると思います。

「ソーシャルレンディングにどんな法律が関係しているのか全然わからない」

そこで、この記事ではファイナンシャルプランナー&ソーシャルレンディング投資家の私がソーシャルレンディングに関係する法律について解説しています。

すぐわかるまとめも掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。

新人 みのり
新人 みのり
編集長! 法律ってなんであるんですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
僕たちがソーシャルレンディングで安心して資産運用ができるのも、法律があるからなんだよ。

もし法律がなかったら、ソーシャルレンディングで詐欺が起こって、お金が返ってこないかもしれない。

新人 みのり
新人 みのり
本当ですか! ソーシャルレンディングと関係のある法律って何があるんですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
ソーシャルレンディングに関係のある法律は主に以下のとおりだよ。
 

  • 貸金業法:事業としてお金を貸す企業を規制
  • 金融商品取引法:金融商品を扱う企業を規制
  • 不動産特定共同事業法:不動産関係のソーシャルレンディングに必要
  • 利息制限法:お金を貸す時の利息を制限
  • 犯罪収益移転防止法:マネーロンダリングの防止
新人 みのり
新人 みのり
わたし、勉強します。

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初心者にソーシャルレンディング投資で後悔してほしくない」という思いから、わかりやすく正確な情報発信を心がけています。

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ソーシャルレンディングとは?


まずは、そもそもソーシャルレンディングとは何なのか、簡単に解説します。

ソーシャルレンディングとは、お金を運用したい個人とお金が必要な企業を結びつけるサービスです。ソーシャルレンディングでは、個人投資家が簡単にお金を貸しつけることができるのです。

具体的には、ソーシャルレンディング事業者が個人投資家からお金を集め、お金を借りたい企業に貸しつけを行います。そして、企業が返済を行ったらソーシャルレンディング事業者は個人投資家に元本と利息を返還します。

ソーシャルレンディングはIT技術の発展により生まれた、新しい「お金の貸し方」と言えるでしょう。なお、ソーシャルレンディングの概要については以下の記事で詳しく解説しています。

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ソーシャルレンディングと5つの法律


ソーシャルレンディングに関して、個人投資家を直接規制する法律はありませんが、ソーシャルレンディング事業者にはいくつか規制する法律があります。

これは、誰でも自由にお金を集めたり貸したりできると、詐欺などが横行してしまう可能性があるからです。

つまり、ソーシャルレンディングに関係する法律は個人投資家を保護するためにあると言えます。

さて、ソーシャルレンディングに関係のある法律は主に以下の5つです。

  1. 貸金業法:事業としてお金を貸す企業を規制
  2. 金融商品取引法:金融商品を扱う企業を規制
  3. 不動産特定共同事業法:不動産関係のソーシャルレンディングに必要
  4. 利息制限法:お金を貸す時の利息を制限
  5. 犯罪収益移転防止法:マネーロンダリングの防止

それぞれ見ていきましょう。

貸金業法

貸金業法(かしきんぎょうほう)は事業としてお金を貸す企業を規制している法律です。

そして、貸金業法では、事業としてお金を貸す場合には、貸金業者として登録を受ける必要があることが定められています。

もし無登録で貸金業を行ってしまうと、懲役10年以下もしくは罰金3000万円以下の罰金が与えられてしまいます。

なお、貸金業者に該当するのは、カード会社、消費者金融会社などです。

 

そして、ソーシャルレンディングではもちろん、借り手企業にお金を貸しているため、貸金業者として登録を受ける必要があります。

なお、貸金業者として登録を受けるためにはさまざまな条件をクリアする必要があり、登録は3年に1回更新する必要があります。

新人 みのり
新人 みのり
銀行は貸金業者じゃないんですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
いい質問だね! 銀行もお金を貸す業務を行っているけど、貸金業者ではないよ。
新人 みのり
新人 みのり
なんでですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
ほかの法律で規定がある場合、貸金業者にはあたらないと定められているからだよ。

銀行の場合、銀行法という別の法律で営業が規定されているから、貸金業者には含まれないんだ。

新人 みのり
新人 みのり
なるほど!

貸金業法と匿名化

つい最近まで、ソーシャルレンディングには匿名化というルールがありました。これは、「ソーシャルレンディング事業者が投資家に借り手の詳細な情報を開示することは禁じる」というルールです。

なぜこのようなルールがあったのかというと、もし借り手の詳細な情報を開示してしまうと、実質的に投資家がお金を貸しているのと同じ状態になってしまうからです。

つまり、法律の規定上、個人投資家が貸金業を行っていることになっています。上でも解説したとおり、日本で貸金業を行うためには、きちんと登録を行う必要がありますが、個人投資家にそれをさせるのは現実的ではありません。

 

しかし、このルールはソーシャルレンディング業界の実情に合わないものでした。匿名化を悪用して、投資家からは貸付先がわからないのをいいことに、身内に甘い審査で融資するような事業者も出てきてしまったのです。

これではよくない、ということで、2019年3月11日付けで金融庁から匿名化の解除が発表されました。

これを受けて、借り手の詳細な情報を開示する事業者が増えてきています。

金融商品取引法

金融商品取引法とは、株、FXなど金融商品を扱う企業を規制する法律です。事業としてお金を集めて運用する企業を規制している法律だと考えるとわかりやすいでしょう。ソーシャルレンディングも金融商品のひとつです。

そして、お金を集めて運用するためには金融商品取引業者として登録を受ける必要があります。なお、金融商品取引業者には以下のような4つの種類があります。

第一種金融取引業証券会社、FX業者など
第二種金融取引業ファンドの販売会社など
投資運用業投資顧問会社(一任業務を行う場合)、投資信託委託会社など
投資助言・代理業投資顧問会社

そして、ソーシャルレンディング事業者は第二種金融取引業の登録を受ける必要があります。もし登録を受けずに業務を行ってしまうと、3年以下の懲役か300万円以下の罰金のどちらかもしくは両方が科されてしまいます。

ちなみに、第二種金融取引業者として登録を受けるのは貸金業者として登録を受けるよりも難しいと言われています。

第二種金融取引業の登録を受けるためには1000万円以上の資本金が必要であり、業務内容にみあった経験や能力がある人を2人以上配置する必要があるからです。

そして、ソーシャルレンディングのすべての事業者は第二種金融取引業の登録を受けていますが、クラウドバンクのように、第一種金融取引業者と第二種金融取引業者の両方の登録を受けている事業者もあります。

新人 みのり
新人 みのり
第一種金融取引業者の登録も受けていると何かいいことがあるんですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
ソーシャルレンディング事業者側にそこまでメリットはないよ。

でも、第一種金融取引業は第二種金融取引業と比べて登録のハードルが高いし、高い財政健全性が求められるから、業者としての信頼性は高いと言えるね。

新人 みのり
新人 みのり
なるほど! 投資する側としては安心できますね!

不動産特定共同事業法

ソーシャルレンディング事業者の中には不動産運用を行う企業に事業資金を投資できる案件を募集しているところもあります。そんな時に関係してくるのが不動産特定共同事業法です。

貸金業者や第二種金融商品取引業者などと同じように、不動産特定共同事業法でも、不動産特定共同事業を行うためには免許を受ける必要があります。

免許を受ける条件は主に以下のようになっています。

  • 資本金が1000万円以上であること
  • 負債額が資産額の10%以下であること
  • 宅建業者の免許を受けていること

利息制限法


利息制限法は利息を制限するための法律です。具体的には、業者がお金を貸す時の利息や遅延損害金の利率を制限しています。

ちなみに、遅延損害金とは、お金をあらかじめ決めた期限までに返さなかった時に追加で徴収されるお金のことです。

そして、利息制限法において利息は、図のように、借り入れ金額が10万円未満の場合には年20%まで、100万円未満の場合には年18%まで、100万円以上の場合には年15%までに制限されています。

 

なお、元本以外のお金は、例外を除いて利息として扱われます。手数料などの名前にしても利息として計算されます。そのため、たとえば元本が200万円で利息が年13%、手数料が3%だった場合にも利息制限法違反になります。

また、遅延損害金は利息の1.46倍までに制限されています。ですので、借り手が請求できる遅延損害金の上限は以下の表の通りになります。

借り入れ金額遅延損害金の上限
10万円未満29.2%
100万円未満26.28%
100万円以上21.9%

そして、これらを超える利息や遅延損害金は無効になります。つまり、お金を返す時には、制限内の利息を払うだけでいいのです。また、すでに払ってしまった場合も過払い金としてお金を返してもらうよう請求することができます。

ちなみに、利息制限法には罰則がないため、企業がこれに違反しても利息制限法違反で罰金を払ったり、懲役刑を受けたりすることはありません。

しかし、利息に関しては利息制限法のほかに、出資法、貸金業法による制限があります。

 

まず、出資法では利息は20%までと制限されています。そして、これに違反すると(図の赤い部分)10年以下の懲役か3000万円以下の罰金どちらかもしくは両方の重い罰が科されてしまいます。

また、利息が20%以下の場合でも、利息制限法による利息の上限を超えていた場合には(図の灰色の部分)、貸金業法違反で行政処分の対象になってしまいます。

新人 みのり
新人 みのり
うまくできているんですね!

犯罪収益移転防止法

犯罪収益移転防止法はマネーロンダリング防止法という通称を持つ法律です。この法律について解説する前に、まずはマネーロンダリングについて見ておきましょう。

マネーロンダリングとは、犯罪によって取得したお金の出どころをわからなくする手法です。具体的には、金融機関に架空の口座を作って株を買ったりします。

そんなマネーロンダリングを防ぐために作られた法律が犯罪収益移転防止法です。この法律では、マネーロンダリングを防止するために、金融機関などの特定事業者が顧客の本人確認を行うことが義務づけられています。

みなさんも、銀行ではじめて口座を作った時には、本人確認書類の提示を求められたと思います。

 

そして、ソーシャルレンディング事業者も特定事業者に分類されます。そのため、ソーシャルレンディング事業者に口座を解説する時にも、必ず本人確認書類を提出することになっています。

また、犯罪収益移転防止法では本人確認をした後も、確認記録や取引記録も作成して保存しておく必要があります。そして、犯罪収益移転防止法に違反すると罰則があります。

まとめ

編集長 わさ
編集長 わさ
長くなったから、簡単に振り返っていこう!

事業としてお金を貸す時に関わってくる法律が貸金業法で、金融商品を扱う企業に必要な法律が金融商品取引法です。

これらの事業を行うためには登録を受ける必要があるため、ソーシャルレンディング事業者は貸金業者、第二種金融取引業者としてそれぞれ登録を受けています。

また、利息制限法をはじめとする法律によって、ソーシャルレンディングが企業にお金を貸す時の利息は制限されています。

そして、犯罪収益移転防止法によって、ソーシャルレンディング事業者で口座開設を行う時には本人確認を行うことが義務づけられています。

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