ソーシャルレンディングにはレバレッジをかける裏ワザがあります。
このように聞くと驚く方が多いと思います。
「ソーシャルレンディングではどうしたらレバレッジをかけられるの?」
「ソーシャルレンディングでレバレッジをかけるのは良い方法なの?」
と疑問に感じる方も多いと思います。
そこで、この記事ではファイナンシャルプランナー&ソーシャルレンディング投資家の私がソーシャルレンディングでレバレッジをかける方法について解説しています。
ぜひご覧ください。
たとえば、10万円しか持ってなかったとしても、5倍のレバレッジをかければ、50万円投資することができるんだ。
ソーシャルレンディングでは仕組み上、レバレッジを活用することはできないけど、実質的にレバレッジをかけて投資する方法があるんだ。
SL投資法典はソーシャルレンディング投資家&ファイナンシャル・プランナーのわさが運営するソーシャルレンディング総合サイトです。
「初心者にソーシャルレンディング投資で後悔してほしくない」という思いから、わかりやすく正確な情報発信を心がけています。
レバレッジとは
レバレッジ(levarage)とは、投資で自己資金を元本として資金調達を行って、取引額を自己資金以上に引き上げることです。たとえば、10万円しか持ってなかったとしても、5倍のレバレッジをかければ、50万円投資することができます。
レバレッジはFXなどの投資方法で使えることで有名だと思います。レバレッジは利益が出た時には利益を大きくすることが可能です。たとえば、5倍のレバレッジをかけて投資を行えば、利益は5倍になります。
ただ、その分リスクも高くなります。損失が出た時には、損失も5倍になるからです。
そんなレバレッジですが、ソーシャルレンディングはFXなどのやり方でレバレッジをかけることはできません。ソーシャルレンディングでは投資家が持っているお金を集めて企業に融資を行うので、仕組み上レバレッジをかけることはできないのです。
しかし、ソーシャルレンディングには実質的にレバレッジをかけて投資する方法があります。それについては次の項で見ていきましょう。
ソーシャルレンディングでもローンを使えばレバレッジをかけられる
ソーシャルレンディングでは、ローンを利用して投資を行えば実質的にレバレッジをかけることができます。ローンを利用してお金を借りて、それをソーシャルレンディングで投資すれば、元本を大きく増やすことができるのです。
たとえば、自己資金が100万円でも、ローンで200万円を借りれば300万円を投資に回すことができます。
ローンの金利が3%、投資する案件の利回りが7%で1年間投資を行ったとすると、得られる利回りは21万円です。ここからローンの金利を引くと、得られる利益は15万円になります。
一方、レバレッジをかけずに100万円を同じ案件に投資したとすると、得られる利益は7万円だけになります。
ローンでレバレッジをかけるメリット
ローンでレバレッジをかけて投資すると以下のようなメリットがあります。
- 実質金利を高められる
- 自己資金がなくても条件のよいファンドに投資できる
- 借り入れ金利は経費として計上できる
それぞれ見ていきましょう。
①実質金利を高められる
ローンでレバレッジをかけて投資を行うと、実質金利を高めることができます。これが最大のメリットです。上記の例では普通に投資しただけでは7万円の利益でしたが、レバレッジをかけて投資を行うことで利益を15万円にすることができています。
そのため、普通に投資を行うよりも効率的に投資資金を増やしていくことが可能です。
②自己資金がなくても条件のよいファンドに投資できる
「〇〇記念」などのキャンペーンファンドは通常よりも利回りや条件が良いことが多いです。ただ、条件の良いファンドがいつ募集されるか完璧に予想することは難しく、募集された時に手元に資金がないのはよくあることです。
そうなるとせっかくの良い投資機会を逃してしまうことになります。こんな時にローンでお金を借りて投資を行えば、せっかくの機会を逃すことなく投資を行うことができます。
③借り入れ金利は経費として計上できる
ソーシャルレンディングで得られる利益は税制上、雑所得という種類の所得として分類されてます。そして、雑所得では利益から経費を差し引いたものが税金の対象になります。
そのため、経費を多く差し引くことができれば、それだけ節税をすることができます。ちなみに、国税庁によると、経費の対象になるのは以下の2つです。
(1) 総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
(2) その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額
[出典:国税庁ホームページ]
ローンの金利は当然「その総収入金額を得るために直接要した費用」に含まれるはずなので、経費として計上できると考えられます。そのため、ソーシャルレンディングでローンを使ってレバレッジをかける場合、節税をすることができます。
ローンでレバレッジをかける時の注意点
ローンでレバレッジをかける時には、以下のような注意点もあります。
- 低い金利で借りなければならない
- 借りすぎると危険
それぞれ見ていきましょう。
低い金利で借りなければならない
当たり前の話ですが、ローンの借入金利がソーシャルレンディングの投資利回りよりも十分に低くなければ、逆に損をしてしまいます。たとえば、消費者金融などから借りてしまうと借入金利のほうが高くなってしまうでしょう。
また、ローンを借り入れてからソーシャルレンディングに投資するまでには必ずタイムラグがありますが、この間は単にローンの金利だけがかかって損をしている期間になります。
そのため、投資している案件によりますが、借入利回りは3~4%以下でなければ、レバレッジをかけて投資する意味はありません。
借りすぎると危険
ローンを低い金利で借りれた場合、借りる金額は大きくなるほど、ソーシャルレンディングで得られる利益は大きくなります。しかし、だからといって借りれるだけ借りればいいというわけではありません。
ソーシャルレンディングは元本保証の投資商品ではないため、貸し倒れにより元本まで失ったり、返済遅延により投資したお金が予定通りに返ってこなかったりすることがあります。
このような時にローンを返すことができなくなってしまうと借金におわれて大変なことになってしまいます。最悪、自己破産してしまう場合も考えられます。
そのため、貸し倒れや返済遅延が起こっても対応できるよう、借入金額は増やしすぎないのが重要です。確実にローンを返済できるようにしたいのなら、ローンで借りた金額をすべて貸し倒れで失っても、余裕資金の範囲内で返済できるようにするべきです。
レバレッジに適したローン
レバレッジに使えるローンには以下のようなものがあります。
- 証券担保ローン
- 住宅ローン・自動車ローン・教育ローンなど
- 不動産担保ローン
- 銀行カードローン
- 小規模企業共済(一般貸付)
- 定期預金担保貸付
それぞれ見ていきましょう。
①証券担保ローン
おすすめの人 | 株・投資信託などの有価証券に長期投資している人 |
---|---|
金利 | 1.5~4.5% |
証券担保ローンは証券会社が提供しているサービスで、保有している株式、投資信託、債権などを担保としてお金を借りることができます。「持っている株を売りたくないけど、お金が必要!」という時に使うことができます。
証券担保ローンを利用するためには、証券会社に口座を開設し、株式、投資信託などを購入するか、別の証券会社で保有している証券を移管する必要があります。
すると、担保の価格の5~8割程度の範囲内で自由にお金を借りることができるのです。ただ、担保にできない株や投資信託などもあり、借りたお金の使いみちに制限がある場合もあるので注意が必要です。
また、担保とした株などの価格が下がってしまった場合には追加で担保を求められたり、強制的に売却されたりしてしまう可能性もあるので注意が必要です。ちなみに、国内の証券担保ローンは主に以下のものがあります。
野村Webローン | 年利1.5% |
---|---|
ダイワのSATローンⅡ | 年利1.9~3.9% |
ダイワのネットローン | 年利2.8% |
イージー・コムストックローン | 年利3.175~4.175% |
日証金証券担保ローン | 年利3.675~4.175% |
コムストックローンダイレクト | 年利3.175~4.175% |
②住宅ローン・自動車ローン・教育ローンなど
おすすめの人 | 住宅・自動車・教育資金が必要な人 |
---|---|
金利 | 住宅:1%以下程度 自動車:銀行系なら1~2% 教育:国のローンなら1.71% |
住宅ローン、自動車ローン、教育ローンなどはもちろん資金の用途が決まっているローンです。そのため、借りたお金を直接ほかの用途に使うことはできません。たとえば、自動車ローンは必ず車の購入資金にあてる必要があります。
しかし、これらのローンをうまく投資用資金に使う方法があります。それは、自己資金があるのにわざとローンを借りることです。
たとえば、自己資金が200万円あって、200万円の車を購入したいとします。ローンを使わずに自己資金で200万円を払った場合には手元にお金は残りません。
一方、自動車ローンで200万円借りれば、車を購入しても200万円が手元に残ります。このお金を投資に活用することができるのです。
③不動産担保ローン
おすすめの人 | 不動産(自宅を含む)を持つ人 |
---|---|
金利 | 5%以下程度 |
不動担保ローンでは不動産を担保にしてお金を借りることができます。担保が設定されている分、ふつうにお金を借りるよりも金利が低くなっています。しかも、資金の用途は自由です。
ただ、当たり前ですが、自宅を担保にしていた場合、返済できなければ自宅を失うことになります。
④銀行カードローン
おすすめの人 | 定職についていて安定した収入がある人 |
---|---|
金利 | 2~15%程度 |
銀行カードローンでは、銀行が無担保、保証人なしでお金を貸してくれます。資金の用途も自由です。その代わり、担保や保証人が必要なものと比べて金利は高めになっています。
ただ、アコムなどの消費者金融が提供しているカードローンと比べると金利は低くなっています。銀行カードローンは消費者金融よりも金利が低くなっている分、審査は厳しくなっています。
定職についていて安定した収入があればたいてい借りることができますが、信用状態がよほど良好でなければ低い金利で借りるのは難しいでしょう。
⑤小規模企業共済(一般貸付)
おすすめの人 | 小規模企業共済に加入している人 |
---|---|
金利 | 1.5% |
小規模企業共済は個人事業主などのための積立による退職金制度です。毎月積み立てるお金を老後に年金形式で受け取ったり、一括で受け取ったりできます。積み立てたお金は所得から控除されるため、節税にもなります。
そんな小規模企業共済に加入している場合には、いままでに積み立てたお金の7~9割程度を1.5%の低金利で借りることができます。それが小規模企業共済(一般貸付)です。
なお、借りれるお金には上限もあり、10~2000万円で5万円単位で借りることができます。小規模企業共済(一般貸付)では保証人や担保も必要ありません。申し込みから3日程度で借りることができます。
銀行の窓口に行って印鑑証明と収入印紙を提出することで申し込むことができます。ちなみに、資金の用途は建前上、事業用資金になっていますが、実際の用途が制約されることはないので、投資用にも使うことができます。
⑥定期預金担保貸付
おすすめの人 | 定期預金口座を持っている人 |
---|---|
金利 | 0.5%程度 |
定期預金口座にお金を入れている場合、定期預金しているお金を担保にお金を借りることができます。
定期預金はふつう、期限まで解約することはできませんが、定期預金担保貸付を利用すれば預金額の8~9割程度を定期預金の金利に0.5%上乗せする程度の低金利で借りることができるのです。
返済期限は担保になっている定期預金が満期を迎えるまでです。満期までに返済できなかった場合には未返済分の金額が定期預金の元本と利息を足したものから差し引かれてしまうので注意が必要です。
ちなみに、この方法を用いるために定期預金口座を作ってお金を入れ、貸付を受けるのは意味がないのでやめておきましょう。定期預金に預けられるお金があるなら、それを普通に投資したほうが効率的に資産を増やしていくことができます。
まとめ
レバレッジ(levarage)とは、投資で自己資金を元本として資金調達を行って、取引額を自己資金以上に引き上げることです。
ソーシャルレンディングでは通常の方法でレバレッジをかけることはできませんが、ローンを使って低い金利でお金を借りれば、実質的にレバレッジをかけることができます。
レバレッジをかければ実質金利を高めることができるため資産を大きく増やすことができますが、その分、貸し倒れた時などのリスクは大きくなります。
そして、レバレッジに適したローンには以下のようなものがあります。
- 証券担保ローン
- 住宅ローン・自動車ローン・教育ローンなど
- 不動産担保ローン
- 銀行カードローン
- 小規模企業共済(一般貸付)
- 定期預金担保貸付
24の数値化可能な指標を用いてソーシャルレンディング38事業者のランキングを作成しました。
順位 | 事業者名 | 公式 | 利回り | 信頼性 | 投資しやすさ |
---|---|---|---|---|---|
1位 | クラウドバンク | 6.99% | |||
2位 | SBIソーシャルレンディング | 3.82% | |||
3位 | SAMURAI FUND | 7.30% | |||
4位 | オーナーズブック | 4.76% | |||
5位 | クラウドクレジット | 8.91% |