ソーシャルレンディングの基本

【FPが解説】ソーシャルレンディングの5大リスクとは?対策も解説

ソーシャルレンディングには5つのリスクがあるということを知っていますか?

ソーシャルレンディングは比較的新しい投資方法ですから、以下のように思う方が多いと思います。

「ソーシャルレンディングのリスクが怖い」
「ソーシャルレンディングは本当はリスクが大きすぎる投資方法なんじゃないの?」

そこで、この記事ではファイナンシャルプランナー&ソーシャルレンディング投資家の私がソーシャルレンディングのリスクについて詳しく解説しています。

すぐできる対策まで解説しているので、ぜひご覧ください。

新人 みのり
新人 みのり
編集長! ソーシャルレンディングの5大リスクって何ですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
ソーシャルレンディングの5大リスクは以下のとおりだよ。
 

  • 貸し倒れリスク:借り手の倒産でお金が戻ってこない
  • 事業者リスク:会社が倒産してお金が戻ってこない
  • 流動性リスク:運用中はお金を引き出せない
  • 気づかずに同じ企業に投資してしまうリスク
  • 投資先の詳細な情報がわからないリスク

 
特に貸し倒れリスクは一番気をつけなければいけないリスクなんだ。

だけど、それぞれのリスクにはきちんと対策があるよ。

新人 みのり
新人 みのり
どんな対策をしたらいいんですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
対策はそれぞれのリスクで異なるよ。

一緒に見ていこうか!

新人 みのり
新人 みのり
はい!

SL投資法典はソーシャルレンディング投資家&ファイナンシャル・プランナーのわさが運営するソーシャルレンディング総合サイトです。

初心者にソーシャルレンディング投資で後悔してほしくない」という思いから、わかりやすく正確な情報発信を心がけています。

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貸し倒れリスク


多くの投資と同じように、ソーシャルレンディングは元本が保証されていない投資商品です。そのため、借り手企業が倒産などの理由によりお金が返せなくなってしまった場合、利息だけでなく、もともと投資していたお金、つまり元本も失われてしまう可能性があります。

そして、借り手企業が倒産などの理由によりお金が返せなくなってしまった状態のことを貸し倒れと呼びます。

ただ、ソーシャルレンディングはリスクの少ない投資であり、貸し倒れはそこまで多く起こるものではありません。具体的には、CROUDPORT社の調査によると、2015~2017年に募集された国内ソーシャルレンディング事業者の貸し倒れ率は1.47%でした。

少ないとはいえ、貸し倒れが起こるのは確かなので、貸し倒れリスクにはきちんと対策を打っておく必要があるでしょう。

 

ちなみに、借り手が期日になってもお金を返してくれない場合、ソーシャルレンディング事業者はできる限りお金を回収しようと努力します。

具体的には、まず催促を行います。そして、それでも返してくれない場合で、担保や保証がある場合には、その権利を行使してお金を回収します。たとえば、不動産の担保がある場合には、その不動産を売却して資金を回収します。

次に、それでも足りない場合には借り手からお金を返してもらう権利をサービサーという専門業者に売り、個人投資家に返済する資金にします。

ただ、これでも足りない場合、ソーシャルレンディング事業者が自腹を切って個人投資家にお金を返済することはありません。最終的に貸し倒れのリスクは個人投資家が負うことになります。

編集長 わさ
編集長 わさ
貸し倒れリスクはソーシャルレンディングの最大のリスクだから、きちんと対策をしてリスクを減らそう!

対策

貸し倒れリスクの対策は大きくわけて3つあります。それぞれ見ていきましょう。

分散投資を行う

投資のリスクを軽減するなら、分散投資は絶対にやっておきたい方法です。そもそも分散投資とは、「投資対象を多様化させることで、大金を失ってしまうリスクを下げる」投資方法です。

分散投資は投資の世界ではよく、「卵を1つのカゴに盛るな」という格言とともに紹介されます。もしすべての卵を1つのカゴに盛ってしまうと、そのカゴを落としてしまったら、すべての卵が割れてしまいます。

しかし、卵を複数のカゴにわけて盛っておけば、そのうちの1つを落としてダメにしてしまったとしてもほかの卵は無事です。

そして、この場合、卵はお金のことを表しており、カゴというのは投資対象のことを表しています。投資できるお金をすべて同じ商品に投資するのではなく、別々の商品に投資するべき、というのがこの格言の意味なのです。

 

そんな分散投資ですが、ソーシャルレンディングで行う場合には、理想を言えば30程度の案件に分散させるべきと言われています。ただ、よほどお金を持っている人でなければ10程度の案件に分散するのが現実的な目安と言えるでしょう。

さて、単純に投資する案件の数を増やすだけでも分散投資の効果は得ることができますが、同じような案件に投資してしまっては、あまり意味がありません。

そこで、ソーシャルレンディングで分散投資を行うなら、以下の4つを分散するべきでしょう。

①事業者

ソーシャルレンディング事業者も会社ですから、倒産する場合もあります。そして、分散投資を行っていれば、倒産したときのリスクを低く抑えることができます。

②テーマ

投資のテーマもわける必要があります。ちなみに、投資のテーマには不動産、エネルギー、事業の資金などがあります。

そして、テーマを分散しておけば、あるテーマ全体が被害を受けてしまった場合にリスクを低く抑えることができます。

たとえば、テーマが東京の不動産だった場合、東京で大地震が起こると東京の不動産に大きな被害が出てしまいますが、分散投資をしておけば、このとき失われる金額が少なくて済みます。

③案件

案件を分けることは分散投資の基本です。案件をわけておけば、ある案件で貸し倒れが起こったときのリスクを低く抑えることができます。

④融資先

融資先をわけておけば、融資先が倒産するなどしてお金が回収できなかったときのリスクを軽減することができます。

案件選びに気をつける

貸し倒れのリスクを抑えたいなら、案件選びに気をつけるのも重要です。具体的には、まず元利均等返済のほうが、元金均等返済よりリスクが低いとされています。

ちなみに、元利均等返済とは、返済が終わるまで毎回同じ金額を払い続ける方式です。一方、元金均等返済とは、毎回払う元本の額だけが同じになる方式です。

元金均等返済は返済スタート直後の返済額が多く、返済スタート直後はお金がないことが多いため、元利均等返済より貸し倒れのリスクが高いとされているのです。

さて、案件を選ぶときには、保証や担保があるものを選ぶのも大切です。

まず、保証とは借り手が返済できなくなった時に、代わりに第三者が借金を返す義務を負う約束のことです。つまり、保証があれば借り手企業がお金を返せなくなってしまったとしても、ほかの人や団体が払ってくれるのです。

ちなみに、ソーシャルレンディングの場合、借り手企業の代表者が保証人になっていることが多いです。

 

また、担保とは借り手が返済できなくなってしまった場合に備えて借り手から預かるモノのことです。ソーシャルレンディングの場合、不動産が担保にされていることが多いでしょう。

そして、不動産が担保になっている場合、借り手が返済できなくなってしまった時にはソーシャルレンディング事業者が不動産を売却し、そのお金を個人投資家に分配します。

このように、担保や保証がある案件なら、貸し倒れリスクを低く抑えることができるのです。

事業者選びに気をつける

貸し倒れリスクを低くしたいなら、事業者選びにも気をつけるべきでしょう。なぜなら、借り手企業に本当に返済能力があるのか審査するのはソーシャルレンディング事業者ですし、借り手企業からお金を回収するのも事業者だからです。

そして、事業者を選ぶときには、以下の点に注目するようにしましょう。

  1. 要素①:信頼性
    事業者として信頼でき、安心して投資できる
  2. 要素②:投資しやすさ
    いつでも案件があり、少額でも投資できる
  3. 要素③:利回り
    高い利益が得られる

具体的なソーシャルレンディング事業者の選び方とおすすめのソーシャルレンディング事業者については以下の記事で詳しく解説しています。合わせて参考にしてみてください。

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事業者リスク


ソーシャルレンディングは発展途上の投資商品です。いま約30のソーシャルレンディング事業者がありますが、その中には経営基盤がしっかりしていない中小企業も多くあります。

そして、いまのところ経営状態が悪くなって倒産した事業者はありませんが、金融庁から登録取り消しの行政処分を受けてソーシャルレンディング事業が続けられなくなってしまった事業者はあります。

たとえば、ラッキーバンクは投資家から集めたほとんどのお金を甘い審査で身内に貸し出していたことなどを理由として、2019年3月14日に登録取り消し処分を受けています。

また、景気が悪くなった場合には、ソーシャルレンディング事業者が倒産してしまうことも十分に考えられます。

 

そして、このようなことが起こってしまうと投資した資金の返済が遅れたり、一部もしくは全部が返ってこなくなったりしてしまいます。

実際に、業界大手のSBIソーシャルレンディングのホームページにも以下のような一文があります。

SBIソーシャルレンディングへの投資は元本の保証はありません。借手の返済が遅延したり、借手が破産等した場合には、お客様が出資された元本額が欠損する損失が発生する場合があることはもとより、弊社・SBIソーシャルレンディング社の信用状況が悪化した場合にも、お客様が出資された元本額が欠損する損失が発生する場合があります

また、上記のように詐欺のようなことをする事業者もいるので、事業者選びはとても大切です。

対策

事業者リスクを低くするために必要な対策は以下の2つです。

この2つは貸し倒れリスクの対策と同じです。詳しくはコチラをご覧ください。

流動性リスク


流動性リスクについて考えていく前に、まずは流動性とは何かについて見ていきましょう。流動性は経済学の用語でお金やモノがどのくらい簡単に交換できるかという程度のことを表します。

たとえば、みのりちゃんがリンゴをワカメと交換したいとします。しかし、リンゴをワカメと交換するのは簡単ではありません。なぜなら、ワカメを持っていて、なおかつリンゴが欲しい人を見つけなければならないからです。

このように、お金やモノが交換しにくい時「流動性が低い」と言います。

一方、わさが500円を持っていて、これをリンゴと交換したいとします。これは簡単ですよね。リンゴが売っている店に行って、お金を払えばすぐにリンゴと交換できます。このように、お金やモノが交換しやすい時「流動性が高い」と言います。

新人 みのり
新人 みのり
そう考えると、お金ってすごい発明ですよね。

そして、流動性リスクとは、モノがすぐにお金と交換できなかったり、交換はできるが手に入れられるお金の量が減ってしまったりするリスクのことです。

ソーシャルレンディングの場合、いったん投資してしまうと、満期になるまでお金を引き出すことができません。そのため、ソーシャルレンディングは流動性が低く、流動性リスクがある投資と言われています。

対策

ソーシャルレンディングに投資したお金を運用期間中に引き出す魔法のような方法はありません。

そのため、ソーシャルレンディングにおける流動性リスクの対策は、「すぐ使う予定のあるお金は投資しないこと」です。

 

具体的には、生活用資金や1年以内に使う予定のあるお金はソーシャルレンディングに投資せず、ソーシャルレンディングはあくまで余裕資金で行うようにしましょう。

たとえば、4ヶ月後に200万円の車を買う予定がある場合、生活用資金に加えて200万円は投資しないようにしましょう。

ちなみに、生活用資金はどのくらい必要なのか疑問に思う人もいるでしょう。生活用資金がどのくらい必要かは人によって異なりますが、収入が0でも6か月~1年程度生活できる程度が目安と言われています。

投資先の詳細な情報がわからないリスク


ソーシャルレンディング業界は金融商品取引法貸金業法の2つの法律による影響を受けている業界です。

ちなみに、金融商品取引法は経済の健全な発達や投資家の保護をしたりするために、金融商品取引業を行う企業を規制している法律です。

また、貸金業法は経済の健全な発達や投資家の保護をしたりするために、貸金業をするなら登録が必要なこと、お金を貸す際のルールなどを定めた法律です。

 

そして、このうち貸金業法による規制で、ソーシャルレンディング事業者が投資家に借り手の詳細な情報を開示することは禁じられていました。

これは、もし借り手の詳細な情報を開示してしまうと、実質的に投資家がお金を貸しているのと同じ状態になってしまうからです。

そして、日本では特別な資格を持っていない人が事業としてお金を貸すことは禁じられています。ちなみに、借り手の詳細な情報を隠す義務のことを匿名化といいます。

 

なんだかよくわからない理由ですが、それが2014年当時の金融庁の言い分でした。そして、当時投資家に借り手企業の詳細を開示していたmaneoは開示しないように金融庁から指導を受けたのでした。

それ以降、事業者は匿名化を行ったため、投資家が借り手の詳細な情報を知ることはできなくなりました。これにより、投資家が借り手の情報をもとに案件を選ぶことができなくなり、ソーシャルレンディング事業者を信頼するしかなくなりました。

しかも、匿名化を悪用して、投資家からは貸付先がわからないのをいいことに、身内に甘い審査で融資するような事業者も出てきてしまいました。これにより、事業者が行政処分を受けたり、延滞や貸し倒れが起きたりしています。

 

しかし、2019年3月11日付けで、匿名化がソーシャルレンディング業界の実態にあっていないことから、金融庁から匿名化の解除が発表されました。

つまり、ソーシャルレンディング事業者が借り手の詳細を投資家から隠すことは義務ではなくなったのです。現在、これに対応して借り手の詳細な情報を開示する事業者が増えてきています。

ただ、隠すことが義務でなくなっただけで、開示することが義務になったわけではありません。ですので、いまだに借り手の詳細な情報を開示していない事業者もあります。

とはいえ、匿名化はソーシャルレンディング業界最大の問題点と言われていただけに、借り手の詳細な情報を開示する事業者が多数派になる日は近いでしょう。

対策

現在、借り手の詳細情報を開示している事業者もあれば、開示していない事業者もあります。

そのため、借り手の詳細情報を開示している事業者を選んだほうが、リスクを小さくすることができます。

気づかずに同じ企業に投資してしまうリスク


ソーシャルレンディングをやっていると、異なる企業に投資していても実際には同じ企業に貸し付けられていた、という事態に遭遇することがあります。

なぜなら、ソーシャルレンディングでお金を借りている企業に、1つの案件や1つの事業者からしかお金を借りてはいけないという規制はないからです。

そして、実際には同じ企業に貸し付けられていた場合、分散投資の効果が弱まってしまいます。

対策

このリスクの対策は簡単です。ソーシャルレンディングに投資する時にはきちんと貸付先の企業を確認して、重複しないようにしましょう。

なお、貸付先の企業は具体的な企業名が記載されている場合もありますが、イニシャルのみ記載されていることもあります。

まとめ

新人 みのり
新人 みのり
あれ、ソーシャルレンディングの5大リスクってなんでしたっけ?
編集長 わさ
編集長 わさ
内容が多かったからわからなくなっちゃったんだね。じゃあ、そろそろまとめようか!
新人 みのり
新人 みのり
お願いします!

ソーシャルレンディングのリスクは以下の5つです。

  1. 貸し倒れのリスクがある
  2. 事業者が倒産するリスクがある
  3. 運用中はお金を引き出せない
  4. 投資先の詳細な情報がわからない
  5. 気づかずに同じ企業に投資してしまう可能性がある

そして、この5つのリスクに対して、私たちができる対策は以下のとおりです。

  1. すぐ使う予定のあるお金は投資しない
  2. 分散投資を行う
  3. 案件選びに気をつける
  4. 事業者選びに気をつける
  5. きちんと貸付先の企業を確認する
編集長 わさ
編集長 わさ
リスクを抑えて、よいソーシャルレンディングライフを送りましょう!
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