ソーシャルレンディングの基本

【FPが解説】ソーシャルレンディングの事業者や案件の選び方

ソーシャルレンディングは元本保証のない投資商品なので、貸し倒れが起きて元本が失われてしまうリスクがあります。そして、貸し倒れのリスクを抑えるためには事業者選びや案件選びに気をつける必要があります。

しかし、具体的にどのように事業者や案件を選んだらいいか知らない人が多いのではないでしょうか。

そこで、この記事ではファイナンシャルプランナー&ソーシャルレンディング投資家の私が、ソーシャルレンディング事業者や案件の選び方について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

新人 みのり
新人 みのり
編集長! ソーシャルレンディング事業者や案件の選び方について教えて下さい!
編集長 わさ
編集長 わさ
ソーシャルレンディングの事業者は以下のような基準で選ぶといいよ。
 

  • 貸し倒れや返済遅延が少ない
  • 過去に不正や行政処分がない
  • 会社の規模が大きい・有名企業から出資を受けている
  • 情報を多く開示している
  • 常に案件がある

 
そして、これらの基準をよく満たしているおすすめの事業者は以下の5社だよ。
 

 
そして、ソーシャルレンディングの案件は以下のような基準を意識して選ぶのがおすすめです。
 

  • 分散効果を意識する
  • 利回り
  • 運用期間
  • 担保
  • 保証
  • 返済方法
  • テーマ

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初心者にソーシャルレンディング投資で後悔してほしくない」という思いから、わかりやすく正確な情報発信を心がけています。

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ソーシャルレンディングとは?


P2Pレンディングはインターネットを通じてお金の貸し手と借り手をマッチングするサービスです。P2Pは Peer to Peer の略語で、これを日本語に訳すと「対等な者同士」という意味になります。

これまで、個人や企業への融資では基本的に借りる人が貸す人になることはありませんでした。そして、貸す人は常に金融機関でした。つまり、これまで貸す人と借りる人は対等ではない存在だったのです。

一方、P2Pレンディングの場合、借り手と貸し手は対等な立場であり、借り手と貸し手は簡単に入れ替わります。ある時借り手だった人が別の時には貸し手になる、ということがふつうに起こるのです。

ソーシャルレンディング事業者の選び方


ソーシャルレンディングの事業者を選ぶ時のポイントは以下のとおりです。

  1. 貸し倒れや返済遅延が少ない
  2. 過去に不正や行政処分がない
  3. 会社の規模が大きい・有名企業から出資を受けている
  4. 情報を多く開示している
  5. 常に案件がある

そして、これらの基準をよく満たしているおすすめのソーシャルレンディング事業者は以下の5社です。

それぞれ見ていきましょう。

①貸し倒れや返済遅延が少ない

事業者を選ぶ時には、まず過去にどのくらいの案件が募集されていて、そのうちどのくらいの割合で貸し倒れや返済遅延が起きているのか確認しましょう。

貸し倒れや返済遅延が少ないということは、それだけ運営体制がしっかりしており、審査の精度が高いということを表しているからです。

 

ただ、ソーシャルレンディング事業者の中には歴史が浅く、まだ案件が少ないために貸し倒れや返済遅延が起きていない事業者もあるかもしれません。

そのため、これまでに多く案件が募集されていて、なおかつ返済遅延や貸し倒れが少ない事業者が一番信頼できます。また、返済遅延などが少し起きていても、その時の対応が良い場合には信頼できる事業者と判断できる場合があります。

具体的には、返済遅延などが起きた時にすばやく丁寧に情報を公表していた場合は信頼できる事業者と言えます。

②過去に不正や行政処分がない

過去に不正したり、行政処分を受けたりしてない事業者は信頼できる事業者と言えます。

ソーシャルレンディングは歴史が浅いこともあり、運営方法に問題があって行政処分を受けてしまった事業者が多くあります。ソーシャルレンディングの仕組みを利用して詐欺まがいのことをし、営業停止に追い込まれてしまった事業者も複数あります。

これまでに行政処分を受けたことのある事業者は以下のとおりです。

みんなのクレジット1ヶ月間の営業停止処分
ラッキーバンク1回目:業務改善命令
2回目:第二種金融商品取引業の免許取り消し処分
エーアイトラスト1回目:1ヶ月間の業務停止処分
2回目:第二種金融商品取引業の免許取り消し処分
クラウドバンク1回目:3ヶ月間の一部業務停止処分
2回目:業務改善命令
maneoマーケット業務改善命令

ただ、過去に行政処分を受けてしまったものの、きちんと改善して健全に運営している事業者もあります。たとえば、クラウドバンクは過去に2回行政処分を受けています。

1回目は顧客の情報の管理がずさんだったこと、2回目はホームページの記載と異なる担保の設定をしていたことなどにより処分を受けました。

しかし、貸し倒れが起こらず投資家に実害がなかったこと、行政処分を受けて経営陣を総入れ替えするなどきちんと対応を行ったことなどから投資家からの信頼を取り戻しています。

その証拠に、クラウドバンクは過去2回行政処分を受けた事業者でありながら、ソーシャルレンディング事業者の中でも3本の指に入る累計応募額になっています。

③会社の規模が大きい・有名企業から出資を受けている

ソーシャルレンディング業界は歴史が浅く、まだ規模が小さな会社が多くあります。まだ経営が傾いて倒産した事業者はありませんが、今後そのようなことが起こる可能性はあります。

そのため、ソーシャルレンディングで多く利益を上げている大手の事業者は今後倒産する可能性が少ないと言えるでしょう。ちなみに、大手ソーシャルレンディング事業者にはSBIソーシャルレンディングクラウドバンクなどがあげられるでしょう。

また、ソーシャルレンディング事業者の中には上場している企業や上場企業の子会社が運営している企業もあります。そのような事業者は以下のとおりです。

上場企業は証券市場が定めている上場するための基準をクリアしていて、外部監査法人による監査も受けていて、財政基盤もしっかりしていることが多いので、上場してない企業に比べて信頼度は高いと言えます。

 

また、有名企業から投資されているソーシャルレンディング事業者は信頼度が高めだと言えるでしょう。もちろん自社の利益から投資するため、特に上場企業の場合は株主への説明責任を果たすためにも投資先企業の選定はかなり慎重に行うと考えられます。

そのため、有名企業から投資されているということは対外的にかなり信用されている証拠と言えます。有名な企業から投資されている事業者にはクラウドクレジットFundsなどがあげられます。

④情報を多く開示している

ソーシャルレンディングでは事業者が案件の募集を行っているため、基本的に案件の情報はソーシャルレンディング事業者のホームページで見るしかありません。

ソーシャルレンディング事業者と投資家の間には情報量に差があることが多いでしょう。そのため、このような情報量の差を小さくするため多くの情報を開示している事業者のほうが投資家のことを考えており、信頼できると言えます。

特に、2019年になってから匿名化が解除されたことにより、借り手企業の情報を詳細に開示できるようになりました。

これにより、ソーシャルレンディング事業者間の情報量の差はますます広がっています。ちなみに、2019年9月現在、匿名化の解除に対応している事業者は以下のとおりです。

⑤常に案件がある

ソーシャルレンディングではそれぞれの案件には募集金額が記載されていて、募集金額が集まると投資の募集は終了します。そのため、投資家の人気が高い事業者・案件だとすぐに募集金額が集まってしまいます。

これにより、Fundsオーナーズブックなど人気が高いソーシャルレンディング事業者だと募集が開始された直後の限られたタイミングでしか投資することができません。

人気によりすぐに募集が終わってしまうということはそれだけ投資家から信頼されているということなので悪いことではないのですが、やはりしたい時に投資できないと困ってしまいますよね。

そのため、常に案件があるほうが投資しやすい事業者と言えるでしょう。

 

その点、Fundsオーナーズブックと同じように人気の事業者でありながら、常に投資できる案件を提供しているSBIソーシャルレンディングは優れた事業者と言えるでしょう。

具体的には、SBIソーシャルレンディングはいつでも1万円から投資を受け付けている常設型のファンドを提供しています。

SBIソーシャルレンディングは2018年にクラウドファンディングマーケットの市場シェアで1位を獲得しましたが(富士キメラ総研調べ)、その理由の1つは常設型のファンドを設置していることだと言えるでしょう。

案件の選び方


ソーシャルレンディングの案件を選ぶ時のポイントは以下のとおりです。

  1. 分散効果を意識する
  2. 利回り
  3. 運用期間
  4. 担保
  5. 保証
  6. 返済方法
  7. テーマ

それぞれ見ていきましょう。

0. 分散効果を意識する

これは案件の選び方ではありませんが、複数の案件に分散して投資することはとても大切です。

ソーシャルレンディングは貸し倒れのリスクがあるので、もし1つの案件に全額を投資してしまい、その案件で貸し倒れが起こってしまうとすべてのお金が失われてしまうかもしれません。

そのような事態を防ぐために複数の案件に分散して投資しましょう。ちなみに、具体的な分散の仕方については以下の記事で詳しく解説しています。

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1. 利回り

重要度
ポイント利回りが高いほどリスクも高くなる

「言われなくても見るよ!」という人が多いかもしれませんが、利回りはソーシャルレンディングの案件を見る時に必ずチェックするようにしましょう。

利回りと下で解説する運用期間を見ればどのくらいの利益が得られるかわかります。また、利回りを見ることでもうひとつ重要なことを確かめることができます。

それは「リスクの大きさ」です。「リターンが大きいとその分リスクも大きくなる」というのは投資の大原則のひとつです。これはソーシャルレンディングの案件も例外ではありません。利回りが高い案件ほどリスクは高くなりますし、利回りが低い案件ほどリスクも低くなります。

 

ちなみに、ソーシャルレンディングの利回りは平均8%程度だと言われています。そのため、利回りが10%を超える案件には相応のリスクがあると考えるべきです。利回りが5%以下の案件はリスクが低めの案件だと言えるでしょう。

自分のリスク許容度にあった利回りの案件を選んで投資するべきでしょう。

2. 運用期間

重要度
ポイント運用が長いほどリスクとリターンが大きくなり、短いほどリスクとリターンが小さくなる

ソーシャルレンディングの案件では運用期間も見るべきでしょう。運用期間がわかればお金がいつ返ってくるか知ることができますし、もうひとつ重要なことも知ることができます。

それは「リスクの大きさ」です。ソーシャルレンディングの案件の運用期間は3ヶ月程度の短いものから3年程度の長いものまでさまざまですが、運用期間が短いほどリターンとリスクが低くなり、運用期間が長いほどリターンとリスクが高くなるという傾向があります。

運用期間がどのくらいの案件を選ぶかも自分のリスク許容度次第でしょう。

なお、運用期間の詳細については以下の記事で詳しく解説しています。

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編集長 わさ
編集長 わさ
個人的には6ヶ月~12ヶ月程度の案件がおすすめです。

3. 担保

重要度
ポイント担保があるとリスクは下がる

担保とは、借り手が返済できなくなった場合に備えてあらかじめ借り手が貸し手に提供するもののことです。ソーシャルレンディングでも担保が設定されていることがあります。

担保があればもし貸し倒れが起きても投資家の損失がなくなったり、小さくなったりします。「担保があれば100%安心!」というわけではありません。不動産が必ず評価した価格で売れるとは限らないからです。しかし、リスクは下がります。

ソーシャルレンディング事業者も担保は重視しており、ほとんどの案件で担保を設定している事業者もあります。特に日本では不動産の担保がついている案件は人気です。

なお、担保については以下の記事で詳しく解説しています。

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4. 保証

重要度
ポイント保証があるとリスクは下がる(効果は担保より薄い)

保証とは、借り手が返済できなくなった時に変わりの第三者が返済する約束のことです。保証があれば貸し倒れが起こった時に投資家の損失がなくなったり小さくなったりします。

これもあれば100%安心というわけではありません。しかし、担保より効果は低いとされていますが、保証があればリスクは低くなります。

保証については以下の記事で詳しく解説しています。

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5. 返済方法

重要度
ポイント元利均等返済がベスト

ソーシャルレンディングの返済方法には主に3つあります。それは以下の3つです。

  1. 元本一括返済:利息は毎月、元本は最後に返ってくる
  2. 元利均等返済:利息も元本も毎月返ってくる
  3. 満期一括返済:利息も元本も最後に返ってくる

返済方法は事業者ごとに異なりますが、案件ごとに異なる場合もあります。そして、元本一括返済が一般的です。

返済方法の中では元利均等返済が一番リスクが少なくて良いのですが、これが採用されていることはあまりありません。

ちなみに、返済方法についての詳細は以下の記事で解説しています。

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6. テーマ

重要度
ポイントテーマは分散しよう

ソーシャルレンディングのテーマは不動産系、事業生資金、再生エネルギー、海外案件などさまざまです。さきほど案件は分散して投資するべきと解説しましたが、分散する時にはテーマもできるだけかぶらないようにするべきです。

なお、テーマについての詳細は以下の記事で詳しく解説しています。

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まとめ

ソーシャルレンディングの事業者を選ぶ時のポイントは以下のとおりです。

  1. 貸し倒れや返済遅延が少ない
  2. 過去に不正や行政処分がない
  3. 会社の規模が大きい・有名企業から出資を受けている
  4. 情報を多く開示している
  5. 常に案件がある

そして、これらの基準を満たしたおすすめのソーシャルレンディング事業者は以下のとおりです。

また、ソーシャルレンディングの案件を選ぶ時のポイントは以下のとおりです。

分散効果を意識する投資対象をわけてリスクを低くしよう
利回り利回りが高いほどリスクは高くなり、低いほどリスクも低くなる
運用期間運用期間が長いほどリターンとリスクが高くなり、短いほど低くなる
担保担保があると貸し倒れリスクを低くすることができる
保証保証があると貸し倒れリスクを少し低くすることができる
返済方法4つある返済方法の中で元利均等返済がベスト
テーマテーマはできるだけ分散しよう
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