ソーシャルレンディング豆知識

【FPが解説】シニアローン・メザニンローンはお金を借りる方法です

「シニアローン」「メザニンローン」は不動産関係の投資商品によく出てくる単語です。ソーシャルレンディングでも不動産担保が設定されていると、これらの単語が使われていることがあります。

しかし、これらの単語を見た時に「どんな意味なのか全然わからない!」と感じませんでしたか? カタカナばかりでよくわからないですよね。

そこで、この記事ではシニアローンやメザニンローンがどのような単語なのか、ファイナンシャルプランナー&ソーシャルレンディング投資家の私が、できる限りわかりやすく解説していきたいと思います。

新人 みのり
新人 みのり
編集長! オーナーズブックの案件を見ていたら、シニアローンとかメザニンローンとか書いてあったんですけど、これってどんな意味なんですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
まずは基本から解説するね。

そもそも会社がお金を用意する時には、出資融資の2つの手段があるんだ。融資の場合は誰かからお金を借りてお金を用意するよ。

そして、融資にはシニアローンとメザニンローンという2つの形があるんだ。つまり、シニアローンもメザニンローンも、お金を借りる方法の1つなんだよ。

新人 みのり
新人 みのり
なるほど! シニアローンとメザニンローンに違いはあるんですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
もちろん!

シニアローンはメザニンローンと比べて優先的にお金を返してもらえて、リスクが少ない融資だよ。リスクが少ない分、低めの金利で借りれるから、お金を借りる人にとってもうれしい融資だね。

一方、メザニンローンはシニアローンの次にお金を返してもらえて、シニアローンに比べてリスクの高い融資だよ。リスクが高い分、金利も高めになってるんだ。

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資金調達の基本

出資と融資
シニアローンとメザニンローンについて理解するためには、資金調達の基本について学んでおく必要があります。シニアローンもメザニンローンも、会社がお金を用意する方法の1つだからです。

企業が事業を行うためには、なんらかの手段でお金を用意しなければなりません。その方法は2つあります。それは、出資融資です。

簡単に言うと、出資は返済する必要がないお金で、融資は返済する必要があるお金です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

出資:返済する必要がないお金

出資とは会社の事業が成功したり、会社が成長したりすることを期待してお金を出すことです。出資の場合、「お金は」返す必要がありません。その代わり、経営に口を出される場合がありますし、利益が出たら配当金として還元する必要があります。

そんな出資には以下のような種類があります。

  • 自分による出資
  • 投資家による出資
  • 他の企業による出資

それぞれ見ていきましょう。

自分による出資

最初は自分のお金を使って会社を立ち上げる人が多いのではないでしょうか。会社の事業に自分のお金を使う場合、自分が会社に出資したことになります。

自分による出資では誰かにお金を返す必要はないですし、経営に口を出されることもありません。ただ、大きなお金を用意するのは難しい場合が多いです。

投資家による出資

投資家が会社の成長を期待して出資してくれる場合もあります。投資家による出資の場合、利益が出なかったら1円も返す必要はありませんが、利益が出た場合、配当金を還元する必要があります。

また、投資家から経営について口を出される場合もあります。

他の企業による出資

ほかの企業が会社の成長を期待して出資してくれる場合もあります。この場合も利益が出たら配当金として還元する必要があります。そして、企業は多額を出資してくれる場合が多いですが、その分経営について口を出されるリスクも高くなります。

融資:返済する必要があるお金

融資は返済する必要があるお金のことです。借金のようなものだと言えばわかりやすいかもしれません。銀行からお金を借りる場合も融資ですし、ソーシャルレンディング事業者からお金を借りる場合も融資です。

融資には2種類あり、それがシニアローンとメザニンローンです。

シニアローン

シニアローン
シニアローンの特徴は以下のとおりです。

返済順位高い
リスク低い
金利低い
借入先銀行など
担保あるのが一般的
LTV50%程度まで
審査厳しめ
運用期間長め

それぞれ見ていきましょう。

返済順位:高い

返済順位とは、お金を返してもらえる順番のことです。順位が高い方から、「第一順位」「第二順位」……という順番になっています。シニアローンの場合、返済順位が「第一順位」になっていることが多いでしょう。

リスク:低い

シニアローンはメザニンローンに比べてリスクの少ない融資です。

金利:低い

シニアローンではリスクが低い分、金利も低く設定されています。そのため、会社でお金を借りたい場合には、まずシニアローンで借りる人が多いです。

借入先:銀行など

シニアローンの借入先は銀行であることが多いでしょう。

担保:あるのが一般的

担保とは、借り手が返済できなくなった場合に備えて、あらかじめ借り手が貸し手に提供するもののことです。シニアローンでは、担保があるのが一般的です。

シニアローンでは借り手が返済できなくなったら、担保を売却してお金を回収できるのでリスクが低くなっているのです。

LTV:50%程度まで

LTVは担保がどれだけ強固かを示す尺度です。LTVが低いほど強固な担保だと言えます。LTVは以下の計算式で算出できます。

LTV = 貸付額 ÷ 担保の価格

シニアローンの場合、LTVは50%程度までが一般的です。つまり、担保の価格の半分程度のお金しか貸してくれないのです。

 

ここで、「たった半分しか貸してくれないの?」と驚いた人もいると思います。シニアローンで担保の価格の半分しか貸してくれないのは、担保が想定通りの価格で売れるとは限らないからです。

担保はあまり買いたい人がいなかったり、不況になったりすると、大きく価格が下がってしまう可能性があります。シニアローンでは、より確実にお金を回収するために、LTVを低めに設定しているのです。

審査:厳しめ

シニアローンの場合、審査は厳しくなっています。シニアローンは金利が低いため、返済できない人が増えてしまうと赤字になってしまいます。そのため、審査を厳しくして返済能力が低い人がお金を借りるのを避けているのです。

運用期間:長め

シニアローンでは運用期間が長めになっています。これは意外に思う人が多いかもしれません。

ここまで、シニアローンでは金利が低く、審査は厳しめだと解説してきました。審査は厳しめな分、多くの手間やコストがかかっています。そのため、運用期間を短めにしてしまうと、コストに見合った利益が得られません。

シニアローンでは運用期間を長めにすることで、利益を回収しているのです。

メザニンローン

メザニンローン
メザニンは「中2階」という意味の言葉です。シニアローン(2階)と出資(1階)の間にあるので「中2階」と呼ばれています。メザニンローンはシニアローンを借りても資金が足りない場合に用いられることが多いです。

そんなメザニンローンの特徴は以下のとおりです。

返済順位低い
リスク中程度
金利高い
借入先ノンバンクなど
担保ある場合もない場合もある
LTV70~80%程度まで
審査柔軟
運用期間短め

それぞれ見ていきましょう。

返済順位:低い

返済順位とは、お金を返してもらえる順番のことです。順位が高い方から、「第一順位」「第二順位」……という順番になっています。

メザニンローンの場合、返済順位は「第二順位」以降のことが多いです。

リスク:中程度

メザニンローンはシニアローンよりリスクが大きいです。返済の優先順位がシニアローンより低いからです。しかし、利益が出なければ何も得られない出資よりはリスクが小さいです。

そのため、メザニンローンのリスクは中程度と言えるでしょう。

金利:高い

メザニンローンはシニアローンと比べてリスクが高いため、その分金利が高くなっています。

借入先:ノンバンクなど

メザニンローンの借入先はノンバンクが多いでしょう。具体的には、カードローン会社などです。また、ソーシャルレンディング事業者もメザニンローンの借入先としてよく使われます。

担保:ある場合もない場合もある

メザニンローンの場合、担保はある場合も、ない場合もあります。担保はあっても返済順位が低いため、返済ができなくなって担保を売却した場合にお金を回収できる可能性はシニアローンより低くなります。

ちなみに、同じメザニンローンでも、担保がない場合はある場合に比べてリスクが高くなり、その分金利も高くなります。

LTV:70~80%程度まで

LTVは担保がどれだけ強固かを示す尺度です。LTVが低いほど強固な担保だと言えます。LTVはふつう、以下の計算式で算出できます。

LTV = 貸付額 ÷ 担保の価格

ただ、メザニンローンでは返済順位が第二順位以下のことが多いので、計算式は以下のようになります。

LTV = (貸付額 + 先順位の貸付額) ÷ 担保の価格

そして、メザニンローンの場合、この式で計算したLTVは70~80%程度までが多いです。たとえば、担保が1億円で、この担保を使ってすでに5000万円を借り入れていた場合、メザニンローンで借りれるお金は2000~3000万円程度でしょう。

審査:柔軟

メザニンローンでは、金利が高い分、審査は柔軟になっています。そのため、銀行などで融資を断られた人でもお金を借りれることが多いでしょう。

特に、シニアローンが避けがちな少額の融資や短期間の融資に対応できるのがメザニンローンの魅力と言えます。

運用期間:短め

メザニンローンの運用期間は短めが多いでしょう。なぜなら、金利が高いため、メザニンローンを借りる人は短期間で返済して返済額を抑えようと考えるからです。

ソーシャルレンディングとシニアローン・メザニンローン


シニアローン・メザニンローンは不動産を扱うソーシャルレンディング事業者でよく見かける単語です。特にオーナーズブックでよく見かけます。

これらの単語が使われていない場合も、担保の返済順位が第一順位ならシニアローン、第二順位以下ならメザニンローンということになります。

ソーシャルレンディングでメザニンローンに投資する時には、担保について詳しく確認する必要があります。詳しく見ていきましょう。

メザニンローン案件では担保に注意

先ほども解説したとおり、メザニンローンの場合は以下の式で担保のLTVを計算する必要があります。

LTV = (貸付額 + 先順位の貸付額) ÷ 担保の価格

メザニンローンではシニアローンよりLTVが高くなりがちなのでLTVをよく確認する必要がありますが、それ以外にも注意することがあります。

それは、同じLTVでもシニアローンとメザニンローンでは安全性が全然違うということです。以下の図を見てみてください。

この2つはどちらもLTVが80%です。さて、仮に借り手が60%までしか返済できなかったとしましょう。すると、シニアローンとメザニンローンでは以下のような違いが生じます。

シニアローンとメザニンローンでは返済率が全然違いますよね。シニアローンでは75%のお金が戻ってきましたが、メザニンローンではまったくお金が戻ってきませんでした。

 

また、担保には決まった価格があるわけではないので、「評価額」という形で担保の価値を算出します。担保の評価額がどのように算出されているかは注意する必要があります。

担保の評価額を算出する方法は主に以下の3つです。

取引事例比較法似たような価値の担保が取引された価格を参考にする
収益還元法その担保が将来生み出すと予測される収益から担保の価値を求める
原価法その担保をもう一回作るのにかかる値段から担保の価値を求める

これらの方法が用いられていれば安心なのですが、独自の評価方法が用いられている場合もあります。その場合はその評価額が本当に適切かはよく調査する必要があるでしょう。

まとめ

そもそも会社がお金を用意する時には、融資出資の2つの手段があります。出資とは会社の事業が成功したり、会社が成長したりすることを期待してお金を出すことです。たとえば、他の企業がお金を出してくれた場合、それは出資です。

一方、融資の場合は誰かからお金を借りてお金を用意します。融資の場合、借りたお金はきちんと返す必要があります。

そして、融資にはシニアローンとメザニンローンという2つの形があります。つまり、シニアローンもメザニンローンも、融資の方法の1つなのです。

 

そして、シニアローンはメザニンローンと比べて優先的にお金を返してもらえて、リスクが少ない融資です。リスクが少ない分、低めの金利で借りれるので、お金を借りる人にとってもうれしい融資です。

一方、メザニンローンはシニアローンの次にお金を返してもらえて、シニアローンに比べてリスクの高い融資です。リスクが高い分、金利も高めになっています。

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