ソーシャルレンディングの基本

【FPが解説】ソーシャルレンディングの種類を2つの視点から解説

ソーシャルレンディングには種類があります。

そう言われると多くの人は以下のように感じるのではないでしょうか。

「ソーシャルレンディングの種類っていくつあるの?」
「ソーシャルレンディングの種類を知ったところで役に立つの?」

そこで、この記事ではファイナンシャルプランナー&ソーシャルレンディング投資家の私がソーシャルレンディングの種類についてふたつの視点から解説しています。

すぐわかるまとめも掲載しているので、ぜひご一読ください。

新人 みのり
新人 みのり
編集長! ソーシャルレンディングにはどんな種類があるんですか?
編集長 わさ
編集長 わさ
まず、投資対象により分類すると以下のようになるよ。

  • 国内事業性資金
  • 国内不動産
  • エネルギー
  • 国内個人ローン
  • 海外事業性資金
  • 海外不動産
  • 海外個人ローン

 
また、運営方法によっても以下の3つに分類できる。
 

  • マーケット型
  • オークション型
  • ファンド型
新人 みのり
新人 みのり
これだけ言われてもよくわからないです。
編集長 わさ
編集長 わさ
そうだね。じゃあ詳しく見ていこうか。

SL投資法典はソーシャルレンディング投資家&ファイナンシャル・プランナーのわさが運営するソーシャルレンディング総合サイトです。

初心者にソーシャルレンディング投資で後悔してほしくない」という思いから、わかりやすく正確な情報発信を心がけています。

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投資対象による分類


ソーシャルレンディングは投資対象によって以下の7つに分類することができます。そして、それぞれの投資対象特有のリスクについても解説していきます。

なお、今回どの投資対象にもあてはまるリスクは解説していません。どの投資対象にもあてはまるリスクは以下の記事で解説しています。

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国内事業性資金

国内事業性資金とは、国内の事業で使われる資金のことです。特に、起業したての会社や飲食店などは最初お金が足りないので、ソーシャルレンディングを通じて融資を受けることがあります。

そして、ソーシャルレンディングで借りたお金は以下のような用途で用いられることが多いでしょう。

  • 開始資金:新規事業をはじめるための資金
  • 投資資金:設備などに投資するための資金
  • 運転資金:事業を運営していくための資金

リスク

お金を借りた企業が事業に失敗してしまった時に、資金が回収できなくなってしまい、貸し倒れが起こる可能性があります。特に、景気悪くて会社の倒産が多くなってきた時には注意が必要でしょう。

国内不動産

国内不動産では、国内で不動産を開発したり、改修したりする事業者に貸し出しを行います。

なお、ソーシャルレンディングで借りたお金は以下のような用途で用いられることが多いでしょう。

  • 不動産の取得資金
  • 不動産の改装資金

そして、国内不動産は不動産が担保になっていることが多いのが特徴です。不動産の担保がついていると安心感があるので、国内不動産の案件は投資家からの人気が高くなっています。

リスク

国内不動産の一番大きなリスクは地震や津波などの自然災害です。日本は自然災害が多いですから、これには気をつける必要があるでしょう。

自然災害で建物が被害を受けてしまうと経営が悪化してしまいますし、担保になっている不動産が被害を受けて担保の意味がなくなってしまう場合も考えられます。

そのため、国内不動産の複数の案件に投資するなら、地域はわけるべきでしょう。たとえば、東京の不動産ばかりに投資してしまうと東京で地震が起こった時に大きな被害を受けてしまう可能性があります。東京と大阪など、きちんとわけるようにしましょう。

 

また、国内事業性資金と同じように、事業が失敗して貸し倒れが起こってしまうリスクもあります。具体的には、不動産開発に失敗したり、開発した不動産が想定通りの価格で販売できなくて経営が悪化したりしてしまう可能性があります。

そして、担保になっている不動産の価格の下落もリスクとして考えておくべきです。

たとえば、ある不動産事業者がソーシャルレンディングで1000万円借りて、その担保が評価額1100万円の不動産だとします。そして、担保にしている不動産の価格が900万円まで下がってしまったら、貸し倒れが起こった時に900万円しか返ってきません。

これを防ぐためには、できるだけ担保の評価額に余裕のある案件に投資するといいでしょう。たとえば、ある会社が1000万円借りたとして、担保の評価額が1100万円のものと1300万円のものだったら、1300万円の担保のほうがよいわけです。

エネルギー

エネルギーでは、国内のエネルギー関連事業者に貸し出しを行います。ちなみに、太陽光や風力など、再生可能エネルギーの業者に貸し出されることが多いです。

そして、ソーシャルレンディングで借りたお金は以下のような用途で用いられることが多いでしょう。

  • 発電用の土地や施設の取得
  • 発電用施設の建設

リスク

エネルギーでも、エネルギー開発事業が失敗すると貸し倒れが起こることがあります。また、発電には施設が必要なので、自然災害が起こると施設が壊れて大きな損害が発生するかもしれません。

また、電気がどのくらいの値段で売れるかは政策により大きく左右されます。ですので、この価格が下がると収益が悪化して、倒産するエネルギー関連事業者が増える可能性があります。

国内個人ローン

国内個人ローンでは、国内の個人に向けて貸し出しを行います。用途はさまざまです。以前はmaneoを始め、多くの事業者が取り扱っていましたが、今ではほとんど行われていません。

これは、日本では個人にお金を貸すインフラがきちんと整っていたからだと言われています。インフラが整っているにもかかわらずソーシャルレンディングで金を借りるのは返済能力が低い人しかいなかったので、貸し倒れ率が高くなってしまったのです。

海外事業性資金

海外事業性資金は海外で事業を行う企業に貸し出しを行います。用途は国内事業性資金と同じで、事業の開始資金、投資資金、運転資金です。

リスク

海外事業性資金にももちろん事業の失敗による貸し倒れのリスクがあります。ただ、海外特有のリスクもあります。それは為替リスクとカントリーリスクです。それぞれ見ていきましょう。

まず、為替リスクですが、これは為替が変動して利益が減ってしまうリスクのことを表します。海外事業性資金ではお金の貸し出しや返済が現地の通貨で行われるので、貸出時よりも返済時のほうが円高になっていた場合、利益が減ってしまうのです。

たとえば、1ドル100円のときに100万円をドル建て年利10%で1年間貸し出したとします。すると、1年後には1万1000ドルが返ってきます。まず、為替の変動がなく1ドル100円のままだった場合には、110万円を受け取ることができます。

しかし、1ドル95円の円高になってしまうと受け取れるのは104万5000円です。この場合、1ドル100円のままだったら受け取れた10万円の利息が半分以下になってしまっています。

 

ただ、逆に円安になった場合には想定よりも多くの利息を得ることができます。

しかし、リスクを抑えるために為替の変動には左右されないようにしたいと思う人が多いと思います。そんな人のために為替ヘッジという制度を用意しているソーシャルレンディング事業者もあります。

為替ヘッジとは、手数料を払えばソーシャルレンディング事業者が為替リスクを負担してくれるという制度です。つまり、この制度を使えば手数料は取られますが、想定通りの利益を得ることができるのです。

 

また、カントリーリスクとは投資した国や地域で政治や経済に変化が起こって貸し倒れなどが多発するリスクのことです。たとえば、投資した国で大不況が起こってしまった場合、借り手の企業が倒産して貸し倒れが起こってしまうかもしれません。

なお、カントリーリスクは一般的に欧米などの先進国より新興国や発展途上国のほうが高いと言われています。

ちなみに、カントリーリスクを正確に評価するのは難しいですが、株式会社日本貿易保険が発表している「国・地域ごとの引受方針」はカントリーリスクの目安として参考になります。

株式会社日本貿易保険が発表している「国・地域ごとの引受方針」はコチラからご確認ください。

海外不動産

海外不動産では、海外で不動産を開発したり、改修したりする事業者に貸し出しを行います。用途は国内不動産と同じで、不動産の取得資金や改装資金です。

リスク

海外不動産のリスクは基本的に国内不動産と同じで、自然災害、事業の失敗、不動産価格の下落などです。

また、為替リスクやカントリーリスクもあります。

海外個人ローン

海外個人ローンでは、海外の個人に向けて貸し付けを行います。ただ、直接貸し付けることは少なく、現地の銀行などの金融機関を通じて貸し付けが行われることが多いでしょう。

そして、最終的な貸し付け先である個人の資金の用途はさまざまですが、以下の用途で用いられることが多いでしょう。

  • 医療費
  • 自動車の購入
  • 住宅の改装
  • 学費

リスク

海外個人ローンでは複数の個人に貸し付けを行うことが多いため、ほかよりもどうしても貸し倒れ率が高くなってしまうというリスクがあります。ただ、ある程度貸し倒れが起こることを見込んで、それでも投資家に利益が出るように設計されているファンドもあります。

また、為替リスクやカントリーリスクもあります。

編集長 わさ
編集長 わさ
日本では企業向けのソーシャルレンディングが主流ですが、海外では個人向けのソーシャルレンディングのほうが主流です。

運営方法による分類


ソーシャルレンディングは運営方法にとって3種類にわけることができます。それぞれ見ていきましょう。

マーケット型

マーケット型では、まずソーシャルレンディング事業者が借り手の格付けを行います。そして、それをもとに個人投資家はどのくらいの金利でどのくらいのお金を貸すか決定します。そして、ソーシャルレンディング事業者はこれを取りまとめて借り手にお金を貸します。

もちろんできるだけ借り手に有利な金利と金額を提示した個人投資家が選ばれるので、金利が市場原理によって公正に決定されるようになっています。

ちなみに、マーケット型のソーシャルレンディングは個人の借り手に対して行われることが多いでしょう。

そして、国内ではかつてAQUSHマーケットがこの方法でソーシャルレンディングを行っていましたが、現在では撤退しています。そのため、現在の日本ではほとんど行われていない運営方法です。

オークション型

オークション型では、まず借り手は借り入れの目的と自分の信用度をアピールします。そして、貸し手はその情報からどこに投資するか決定します。

そして、オークション型の最大の特徴は金利がオークション形式で決まることです。つまり、貸し手は入札という形で金利を提示し、一番安い利率を提示した貸し手が貸し付ける権利を得ることができるのです。

そして、ハイリスクな借り手の場合にはやはり利率は高くなり、ハイリスクハイリターンの投資になる傾向があります。そして、これも個人の借り手に対して行われることが多いです。

この運営方法はかつてmaneoが個人の借り手向けに行っていましたが、現在では運営方法を変更しています。現在の日本ではほとんど行われていない運営方法です。

ファンド型

ファンド型ではソーシャルレンディング事業者が決算書、事業計画書、信用情報などをもとに借り手の企業を審査して金利や金額や借入期間などを決定します。

そのため、貸し手は金利の指定はすることはできませんが、自分の好きな案件に好きな金額を投資することができます。

ソーシャルレンディング事業者がきちんと審査を行うので貸し倒れ率が低く、日本ではほぼこの運営方法でソーシャルレンディングが行われています。

まとめ

新人 みのり
新人 みのり
編集長! わたし情報を詰め込みすぎて頭がパンクしました!
編集長 わさ
編集長 わさ
大変! いまからまとめるからそれを見て空気を入れ直して!

ソーシャルレンディングは投資対象によって以下のように分類することができます。

  • 国内事業性資金
  • 国内不動産
  • エネルギー
  • 国内個人ローン
  • 海外事業性資金
  • 海外不動産
  • 海外個人ローン

また、運営方法によって以下のように分類することができます。

  • マーケット型
  • オークション型
  • ファンド型
新人 みのり
新人 みのり
いろいろな種類があるんですね! 勉強になります!
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